ミシンと金魚 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2024年5月21日発売)
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本棚登録 : 538
感想 : 18
4

文庫化がきっかけで。
「今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」と尋ねられたカケイは来し方を語り始める。
カケイの一人称で進んでいく物語。
独特の文体がおばあちゃんに話しかけられてるみたいで心地よく、スラスラ読めた。
カケイが語るのは紛れもない女の壮絶な人生。
親になった今だからこそ、途中からは涙なしでは読めなかった。
私も辛いことがあっても幸せな出来事を忘れないように、いつか幸せな人生だったと胸を張って言えるような日々を過ごしたいなと思った。

✎︎____________

親切でもって言ったこっちの方が、バツのわるいおもいをする。世の中そんなふうになっちゃったんだねぇ。(P6)

手柄話は、わすれたフリしてしまうのが、一番いい。それが一番、格好がいい。(P75)

殴ってほしくないときには殴られて、殴ってほしいときには、殴られない。というのは、バツとしては、一等、おもい。(P112)

なんかの折に、だれかに、
しあわせだったか?と、聞かれたら、そん時は、
しあわせでした。
と、こたえてやろう。
つべこべ言わず、ひとことで、こたえてやろう。(P118)

しみじみ、おもう。
わるいことがおこっても、なんかしらいいことがかならず、ある。
おなし分量、かならず、ある。(P153)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年6月5日
読了日 : 2024年6月5日
本棚登録日 : 2024年6月3日

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