この本を読むまでは、ごん狐に代表されるような、教科書に載せるのにちょうどよい、極端に言えば「特に面白みのない」作家、というイメージだった。
今回この本を読み、詩もたくさん書いていることや、南吉の人生を知り、印象ががらりと変わった。病気や夢と現実との差に押しつぶされそうになりながら、その苦しみをベースにしつつも決して単なる嘆きに終わらない、まさしく「文学」としか言いようのない作品をたくさん残しているのだった。
新美南吉という作家に出会い直させてくれた本書に心から感謝したい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月1日
- 読了日 : 2024年3月1日
- 本棚登録日 : 2024年3月1日
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