美丘 (角川文庫)

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本棚登録 : 5488
レビュー : 632
著者 :
ところてんさん  未設定  読み終わった 

美丘。石田衣良さんの不朽の名作。私は小説を読んで泣くことは基本的にはないのだが、自然と涙が溢れてきてしまった。
私は、人間ははある程度遊ぶことに慣れていくにつれて、純愛を経験することに対してもはや難しいのではないか、もしくは純愛を求めることが出来ない精神を持つようになるのが真理なのではないか、という風に考えるようになっていた。そのような中で、主人公の太一に感情移入してしまったのだろう。
悲劇のヒロインでありながら、それをおくびにも出さずに強く振舞い生きた美丘と、それにより自分を根本から見つめ直し、本気で人を愛した太一。恐らく私はその両方に惹かれていたんだと思う。
設定自体は単純化されていて理解しやすく、情景描写は非常に繊細かつ丁寧で、特に季節が進むにつれて頭の中でも独特な表現技法がシミュレートできるようになっていくという、読むにつれて世界観どころか石田衣良さんと共感できるようなそんな不思議な文章であった。

レビュー投稿日
2019年4月7日
読了日
2019年4月7日
本棚登録日
2019年4月7日
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