シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1953年4月20日発売)
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やはりどうしても「そんなこと書いてあったか?」とかフェアじゃないだろ、とか思ってしまうのだが、本書が書かれた時代にフェアだアンフェアだなんていう概念が存在しないのは言うまでもない。

それでも、やはりこのホームズシリーズが近代探偵小説や、探偵像の基礎を作り上げたのは間違いないだろう。

〈収録作〉
空家の冒険
踊る人形
美しき自転車乗り
プライオリ学校
黒ピーター
犯人は二人
六つのナポレオン
金縁の鼻眼鏡
アベ農園
第二の汚点

特に良かったのは、『金縁の鼻眼鏡』
ただの鼻眼鏡からそれの持ち主の人物像を暴きあげるのも見事だし、「近眼で視力が極めて悪い人物が、鼻眼鏡なしに草の上だけを上手く歩いていくことはできない」という推理も納得。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年9月1日
読了日 : 2021年8月31日
本棚登録日 : 2021年8月31日

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