最初は文化の違いや、独特の言い回しからページが進まなかったが、徐々に登場人物について知るうちに夢中になって一気に読んでしまった。
主人公のややこしい人をほっとけないところや、傲慢なトム、悪気なく人を傷つけるデイジーなど、時代や文化は違えど全く別の世界の話とは思えなかった、むしろとても近く感じた。
何より過去に囚われた哀れな男、ギャツビー。
人をから女を奪うにはあまりにも優しすぎた。
そして時とともに人は変わる。どれだけお互いを強く思っていたとしても。
ラストはあまりにも衝撃的で切なかった。
現実的でもあり、幻想的でもある。
なのになんだか納得してしまうラスト。
パーティーで見たたくさんの人々は幻だったのだろうか。
それともギャツビーが幻だったのだろうか。
彼はデイジーを手に入れるためにたくさんのことを犠牲にし過ぎた。
デイジーがすでにギャツビーの中のデイジーではないということを知らずに。
村上春樹がこの小説を愛している理由がわかる気がする。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年3月23日
- 読了日 : 2019年3月23日
- 本棚登録日 : 2018年11月15日
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