表紙のイラストとタイトルと『問題作』の惹句に惹かれ購入。
すごく久しぶりのラノベレーベル。
タイトルと裏筋から受ける軽い印象とは違い、全体的に、重く、暗いストーリーだった。
人は自らの環境、運命から逃れられるのか。
性と死の影が色濃く漂い、性的なシーンも多い。
熊本くんが本好きという設定で、作中にもたくさんの本のタイトルが登場する。
半分ほど私が積読しているもので、もし読んでいたらまた、この小説の見え方も違っていたのかもな、と、悔しい思い。
熊本くんが書いたという作中作がドロドロしていて、引きずり込まれるように夢中で読んだ。
「日常」の上っ張りを引っぺがすと、皆ドロドロとしているものかもしれないな。
解説によると、著者はこの作品を書くにあたり、夏目漱石の『こころ』を意識したそうだ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本の小説
- 感想投稿日 : 2021年10月30日
- 読了日 : 2021年10月30日
- 本棚登録日 : 2021年10月30日
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