火守

  • KADOKAWA (2021年12月20日発売)
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感想 : 50

世界的ベストセラー『三体』の劉慈欣の今のところ唯一の童話作品。
iPadを使って、電車の中で一気に書き上げたのだそう。

どうして、ひとは病気になったり、死んだりするんだろう?

月って、触るとどんな感じなんだろう?

太陽が、東から西へ移動するのはどうして?

誰もが子供のころの疑問に思った事柄が、人気作家・劉慈欣のイマジネーションの力を借りて、想像の先を垣間見させてもらったたようなそんな気になってしまう。

芯を貫くストーリーが清々しい。

愛するヒオリが日に日に弱って行くのを看過できず、青年サシャは東の孤島に住む「火守」と呼ばれる老人に会いに行く。
この世界では皆、空に自分の星を持っていて、その星が弱ってくると病気になったり死んだりするのだ。
「火守」は、この世界でただひとり、星の位置が書かれた本を持っている。
サシャは「火守」に頼んでヒオリの星のところまで連れていってもらおうというのだ―――。

西村ツチカさんのイラストが静謐な世界にマッチしている。
訳は池澤春菜さん。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 外国の小説
感想投稿日 : 2022年2月5日
読了日 : 2022年2月5日
本棚登録日 : 2021年12月20日

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