すいか (1) (河出文庫)

  • 河出書房新社 (2013年8月6日発売)
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感想 : 65

リアルタイムで観ていた。

もう17年も前なので、不出来な頭ではほとんど覚えていなかったけれど、あの頃、毎週、正座をして、この『すいか』の世界に触れていたときの気持ちを思い出した。

ドラマを観ている間、吸って吐いている空気まで特別になるような、煌めいた時間を過ごさせていただいた、自分にとって大切な存在のドラマ。

すべてはこの木皿泉さんのシナリオから始まったんですね。

名シーン、名台詞のオンパレードで毎話泣いてしまった。
ド派手な展開もないのだけれど、小さな日常を淡々とコミカルに描いていて、そういう日常が奇跡なんだよ、と教えてくれる。
木皿さんのシナリオは甘さと苦さとしょっぱさが、ちょうどいいさじ加減でミックスされていて、毎回後を引くのだ。

地味なドラマなので、肩透かしをくらう人もいるかもしれないが、ハマる人はものすごくハマる(かもしれない)。

私のエバーグリーン。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: シナリオ
感想投稿日 : 2020年8月17日
読了日 : 2020年8月14日
本棚登録日 : 2020年8月13日

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コメント 1件

5552さんのコメント
2020/08/17

キリコさん、こんばんは。

17年ぶりの『すいか』はやっぱり大好きで、正直ホッとしました。もしかしたら思い出補正入ってるのかも!と危惧していたので。
木皿さんの言葉はどうしてこんなに胸に沁みるんでしょうね。

確か『すいか』は『やっぱり猫が好き』に出演されていた小林聡美さんが主演されるというので楽しみにしていたのですよ。『猫』も木皿さんが担当された回があったそうで、ああ好きなものってつながってんだな、と思いました。

図書館の件はご縁がなかったのかもしれませんね。(私が言うのも変ですが。)
ご自身や御家族の病気の事や、煩わしいコロナのこと、キリコさんがものすごく考えて決断されたのがレビューを通じて伝わってきました。

『Q10』でも「後悔しないためには、死ぬほど考え抜くこと」というような台詞があったような気がします。ほんとそうですよね。

これからも影ながら応援しています。
無理をしないでくださいね。

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