戦争は怖い。先人はそう語っています。
だけど経験したことのない我々にとって、どこかに夢話のようで。
「戦争とおはぎとグリンピース」は西日本新聞社が刊行していた西日本新聞の読者投稿欄を集めた、紅皿という女性投稿欄を一冊にしたもの。作者達は戦後の女性達。戦争について、自分の考えを投稿した作品です。私はインスタのどこかで、この一冊の紹介文を読みました。というより表紙の女性たちの控えめてかつ力強い目を引き込まれ、思わず調べて、購入に至った。
戦後の女性達が描いた文章、戦争に対しての思いが詰まっており、特に戦後の食糧荒の時期を過ごしていたのもあり、食べ物に関するエピソードも少なくなかった。
おはぎの話を読んで、母が子を思う気持ちとまたその母を思う子の気持ちが、おはぎ一つで交差し、我が子を失う時の悲しみに思わず涙が溢れました。
昨今の恐ろしい事件を見ると、なぜそんな幼い子がそんな事を?と思うと、心が痛む。我が子も同じ事をするではないかと、恐ろしくて身が震える。教育が失敗だったか、社会がちゃんと教えてくれなかったか。人の命は瑣末と思い、他人を道連れにするなんて、戦争中の人たちはどう思うのか。
戦争はもしかして、私達が思うよりも、もっと身近いものであり、もっと敬畏を持つべきかもしれません。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年1月16日
- 読了日 : 2022年1月16日
- 本棚登録日 : 2022年1月16日
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