いろんな「者」がいて、人それぞれな群像劇なのかなーくらいの軽い気持ちで読み進めていったら、直木賞がそんな程度のものなわけがなく。
何者かになろうとして、各々のプライドと戦ったり目を背けたり暴かれたり向き合わされたり。そんなもがく登場人物たちに、自分にもそんなカッコ悪いプライドを持ってる一面があるよなぁと思わされ、考えさせられる。
そしてSNSの裏アカとか。現代感あるなぁと。自分を表現する場所がありすぎて、見てもらえる可能性も広がってる一方で隠すこともできるからこそ、より多様な自分の顔が出てくるのかなぁ。そして、出したくなかったり出すべきでない裏の顔もつい見てもらいたくなってしまうのかなぁ。自己顕示欲とか、認めてもらいたい欲求とかを出す場所がどんどん変化しているのかなぁ。
就活という、日本で生活していたらほとんど初めて自分を見つめ直したり曝け出したりする必要が出てくる時期だからこそ、何者であるかを考える経験ってあったなぁと。
そして結局、自分をそのまま丸ごと受け入れて、そこを起点に上っていくしかないのだなと!僕の場合は社会人になる前に気づききれずに、まだまだくすぶっているけど。
・・・みたいなことを書くのは、少しだけ隆良っぽいな。笑
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2018年9月9日
- 読了日 : 2018年9月8日
- 本棚登録日 : 2018年9月8日
みんなの感想をみる