言わずと知れたエラリー・クイーンの「国名シリーズ」にも登場する少年、ジュナを主人公に据えた児童向けミステリ。旧タイトル『緑色の亀の秘密』のおよそ40年ぶりの復刊&新訳版ということで、意外なところから希少な作品を出して頂き感謝に堪えません。幽霊屋敷に現れ、翌昼には忽然と消えてしまった少女――というジュブナイルらしい謎が大捕り物へと発展していく冒険小説色濃い作風ながら、あっさり流していた“設定”を犯人をオトす決め手に持ってくる手腕はさすがのひと言。この本に限っていえばかの名探偵を匂わせる台詞は殆どなかったですね……。
読書状況:読み終わった
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2016年 読了本
- 感想投稿日 : 2016年8月15日
- 読了日 : 2016年8月15日
- 本棚登録日 : 2016年8月14日
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