なんてリアルなのだろう。痛さ。切なさ。女が生きてゆくということ。
淡々と低音で語られる。「その痛みは生きていれば当然なのよ」とでも言わんばかりに。
けれど淡々とあっさりしているから、早朝でも深夜でも、生き苦しいときにも、いつだって読める。ちょっと不思議。
摂食障害もちのイラストレーター塔子と「その他大勢」のOLちひろ。狂おしい片想いにもがくデリ嬢秋代。恋に憧れるフリーター里子。
ちひろの「どこにも自分の居場所がない」感に共鳴してしまった。社会にはそれがない、恋人に求めることも叶わない。私は大切なものを手に入れることができたけれど、ちひろにも見つかるといいな。
トイレで塔子をちひろが抱き締めるシーンがすきだ。
あとは、この一冊の中に、里子がいてくれて良かったなあと思います。箸休め的な。救い。
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カテゴリ:
女子まんが
- 感想投稿日 : 2010年7月19日
- 本棚登録日 : 2011年9月13日
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