南国太平記 (上) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2017年11月25日発売)
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感想 : 6
4

幕末の薩摩藩「お由羅騒動」を題材とした作品。仙波一家をはじめとする「軽輩の者」たちが主人公である群像劇です。みんなよく知ってる歴史上の人物の名前もチラッと出るよ!
わたしは大河の「篤姫」を履修済みで、史実におけるだいたいの流れを知った上で読んでるけど、黒船来航前後(12代将軍あたり)の薩摩藩に関する知識がゼロの人が読んでも、それはそれで楽しめそうかな。作中で説明はちゃんとされてます。
チャンバラ物に詳しくないためチャンバラシーンではなかなか頭が追いつかない部分もありましたが、続きが気になりすぎる〜!!と知らないうちにぐいぐい引き込まれて、これは流行作にもなるわ…と納得。平成生まれで令和に生きるわたしでさえそう思うんですからね!!

このお話に根っからの悪人は存在していない、という印象です。悪役として描かれる斉興やお由羅、牧でさえ、我が子の成長に目を細めたり、新入りの女中や寵臣である家老に対する情け深い一面を見せたり、師への敬愛をにじませたりする。人情味がありながらも超然とした斉彬の雰囲気には圧倒される…
小太郎はどうする!?益満や綱手の決断は!?深雪はいったいどうなるの〜〜!?!?
早く下巻も読みたい読みたい!!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2025年1月23日
読了日 : 2025年1月23日
本棚登録日 : 2025年1月6日

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