和牛詐欺 人を騙す犯罪はなぜなくならないのか

著者 :
  • 講談社 (2012年9月13日発売)
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感想 : 6
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新聞記者による取材雑記のようなレベル。「安愚楽を詐欺だと判断したと同じように」のような文章の稚拙さにはじまり、林原のことを「トレハロースで有名な東原」とそのまま誤記したり、事件の構図を解説する大学教授が誰かも明かさないなど目に余る。そもそも、巻末には参考文献もないので、ノンフィクションを読んだというよりは個人的な印象論を読まされた気分。関係資料を徹底的に読み込んでというのではなく、「この時点から詐欺だと認識していたな」と早合点した体当たり取材で、記者の直感も大事だが、スタンドプレー報道の危うさを感じた。

安愚楽の30年が畜産業界に与えた影響をもっとよみたかった。特に、預託農家が「安愚楽に救われた」と言わしめるほどの関係の背景にどのようなことがあるのか、あるいは「安愚楽バブル」と言われる業界に与えたインパクト、相場の乱高下、それと2010年の口蹄疫騒動に裏でどのように関わってきたのかなど。優れた書き手の登場を待ちたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年5月8日
読了日 : 2012年12月9日
本棚登録日 : 2013年5月8日

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