エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

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本棚登録 : 4158
レビュー : 478
制作 : 高橋 璃子 
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勘違いしがちだが、著者はマルチタスクが問題だとは言っていない。
マルチフォーカスがダメだと言っているのだ。

この本で推奨されている「決断すること」になんら躊躇を感じなかったジョブズも、Next時代の最初の合宿で、会社の目標をすごいマシンにするか、納期厳守にするか、価格を3000ドル以下に抑えるかを決めようとする愚を犯している。
この3つはすべて、なにがなんでも実現しなければならないことで、彼も優先順位付けを苦手としていた。
美しい事務所やかっこいいロゴへの拘りも、それ自体は悪くないが、その決断に伴うトレードオフを無視していたのだ。

本質と本質でないことの区別は、本書でも語られている通り重要で、生まれたばかりの会社を率いるCEOなら必ずやらなければならないことだったが、ジョブズにはそれが出来なかった。

しかしトレードオフを重視し過ぎるあまり、本当に重要なことだけに集中し、やることを減らし、周りとの間に境界線を引くというのはどうだろう?
視野を狭め、可能性を見逃すことになりはしないか?

ジョブズが講演で語った「点と点がいつかつながると信じる」ことは、あちこちに散らばって無関係で無意味とさえ思えた可能性が、結果として一つにつながることで、iPhoneやiPadを生んだプロジェクトも、ある日「iPadあれ」とジョブズが宣言し、その意思を実現するため会社全体が全精力を傾けるという形で進められたわけではなく、社内の至る所でぶくぶくと泡立っている可能性を整理し、なにかまったく新しいものへとつなげる道筋を思い描くことで実現した。

レビュー投稿日
2018年2月9日
読了日
2017年6月2日
本棚登録日
2018年2月9日
4
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