Ank : a mirroring ape (講談社文庫)

  • 講談社 (2019年9月13日発売)
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感想 : 36
5

クッソ面白かった
「テスカトリポカ」から誘導されてきたが、個人的にはこちらのほうが好みですね

「テスカトリポカ」に通じるところですが、氏の作品は「鏡」と「太陽」が印象的に描かれてますね
「テスカトリポカ」もこの作品のリサーチ中には組みあがっていたんだろうなあ

この作品はコロナ前のものですが、なんと緊急事態宣言について描かれてますね
「パトレイバー2」を見ている感覚…コンビニで事態を知るゾクゾク感

作中で起きている事象は、ウイルスが感染爆発して人同士が殺しあうゾンビ映画と変わらないのだけど、
暴動のカギを握るのはウイルスではなく鏡像認識能力という日常では聞きなれないもの
ウイルスといった具体的な物でなく、比較的抽象度の高いものを中心に据えると、SFとして一気にそれっぽくなるのだなあ、と

マリーナベイ・サンズでの会話は、SFの醍醐味だなあ、と
こういう会話を共同研究者と重ねていきたいものだ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年4月18日
読了日 : 2022年4月18日
本棚登録日 : 2022年4月18日

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