めちゃくちゃ大事な本に出合えてよかった。素直にそう思う。男の子の親だけでなくて、女の子の親も、男の子自身も、女の子も、いろんな人に読んでもらいたい気持ちを込めて、星5つ。
「ホント、それ!」と思うことばかりだわぁー、と思って読み始めたけど、男の子が妊娠させないために大事なことや、性被害の加害者にならないことなども載っていて、多くの学びがあった。
私は男の子を持つ親として手に取った。子どもはまだ小さいけど、私自身が繰り返し意識したい内容だったし、いずれ息子自身にも読んで欲しい。中学生が読むにはちょっと難しいかもしれないけど、高校生じゃ遅い気もする…。
うちには娘もいて、娘にも手にとってもらいたい。
著者はこの本が出版された時点で小学生の男の子2人の母。シングルマザー。離婚調停を多く扱う弁護士。弁護士として、社会で生きる全ての苦しんでいる人に目を向けている感じがした。
女子にとっては、お仕事図鑑としてもおもしろいと思う。
なにより、性的同意に関することは、女の子自身の身を守るためにもぜひ知っておいたらいい。
夫が息子に対して「オトコのくせに情けない」と言っている。自分のことは棚に上げてよくそんなことを…と思いつつ「いやいや、今のご時世その子育てはマズイやろ…」と指摘し続けているけど、全然改善しない。
息子は2歳。「子どもだから泣くんちゃうの!?」「性別関係あるか!?」と言い続けているけど、先が思いやられる。
これは早いうちになんとかせな…と思っていたところ、フォローしてくれている方の本棚でこの本を見つけた。
小島慶子との対談内容で、
「夫を改善する努力をするより、次世代の息子たちに注力」「私たちの世代は、上の世代が囚われていた呪縛をアンインストールして、次世代を自由にしてあげることが宿題」というのが印象に残った。
男の子でも女の子でも、泣きたいときはあるし、意見を言いたいときもある。
男の子でも女の子でも、人を傷つけたり、乱暴な振る舞いや危険な行為など、許されない行為は許されない。
保育園でも「まぁ、男の子は活発だからしょーがないよねー」と言う保護者によく遭遇するけど、それで廊下を走っていいわけじゃない。万一自分の子どもが怪我でもさせられたらたまったもんじゃない、と常々モヤっとしている。
答えは見えないけど、まずは色々考えて、自分の気持ちを言語化していきたい。
ひるまず、しなやかに、夫や子どもの行動や発言でモヤッとしたことに向き合っていきたい。
家庭でどう性教育したらいいかな…って考えるきっかけにもなった。私自身、こういうことを親からも学校でも教えてもらってこなかった。だけど、めちゃくちゃ大事なことだと思う。
多くの人に、この本の内容が届きますように。
私の子どもたちがこの本を手にする年齢になったとき、「え、ムカシはこうだったの?」とかさらっと言える世の中になっていますように。
- 感想投稿日 : 2024年5月27日
- 読了日 : 2024年5月27日
- 本棚登録日 : 2024年2月9日
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