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龍の耳を君に: デフ・ヴォイス (創元推理文庫 M ま 3-1)
- 丸山正樹
- 東京創元社 / 2020年6月22日発売
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何を以てして仲間なのか、家族なのか。
感情が波打ちながら、最終的に凪のような落ち着く感じのそれぞれだった。
傍から見ていれば、そんなに難しいことには思えないことでも、当人にとっては酷く辛いことだったりする。
それは、誰にでもあるんじゃなかろうか。
そんな思いを汲み取れる、そんな心を常に持っていたい。
みんな持っているんだ、龍の耳を。
ただ…忘れているだけ。
2024年1月23日
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デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫 ま 34-1)
- 丸山正樹
- 文藝春秋 / 2015年8月4日発売
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色んな難しい事は抜きにして、単純にその人の【声】が聞きたい。
俺は聞きたい側。
と、いうか、聞く、ね。
汚い罵りを耳にしない人もいれば、残虐な光景を目にしない人もいて、手が動かないから恋人にあーんして貰えてる人もいりゃ、歩けないから好きな人におんぶされてラッキー!みたいな人もいるんじゃない?
まぁ、良い風に考えりゃこんな感じに思えるけれど、当人にとっては多分違うんだろうな。
でもさ、十人十色、みーんな違うんだから、わざわざマイノリティなんて言葉
少数派、なんて、俺には意味がないと思うんだ。
だから、臆せず【声】出してみればいい。
世の中そう捨てたもんじゃないぜーーー。
【声】出せば…きっと…
単純に昔から、手話が好きだった。
ドラマがきっかけなんだと思うが。
愛してると言ってくれ
君の手が囁いている
オレンジデイズ
離れていても会話が出来る…小さい頃は魔法の言葉だと思っていた。
だから、とてもこの作品に魅かれた。
特に結婚式でのシーンは心打たれました。
言葉が分かる当事者同士の感情の現れ、揺さぶられる。
2024年1月22日
時代の流れの中で、変わっていくものも多々。
無くなっていくものほど、懐かしく思う。
もう、やろうとしなければ出来ないからだ。
不思議なもので、便利になれば、それはそれで楽に生活出来るのに、時に逆行する動作を好む瞬間もある。
そんな瞬間が、実は好きだったりする。
2023年7月18日
それぞれの個性の中に、それぞれの唯一無二の色の世界があって、惹き込まれる。
周りから見たら突拍子もない色も、彼等には関係ない。
生きるということ。
周りを気にしなければならない自分には、かなり刺さる。
2023年7月18日
個を守る為の警戒色。
身を守る為。子孫を残す為。全てはその鮮やかな色に込められている。
何故こんな派手な色を?
ちゃんと意味がある事なんだな。
2023年7月18日
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BKBショートショート小説集 電話をしてるふり (ヨシモトブックス)
- バイク川崎バイク
- ワニブックス / 2020年8月12日発売
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常に物事を考えている人の文章はやはり面白い。
【花言葉】
【cigarette small love】
【私の名前は笹原香織です】
【電話してるふり】
【Umbrella on a Sunny day】
【歌が聴こえる】
【思い出を食べるチャペルと思い出がないミナトの物語】
お気に入りでした。
優しい気持ちになるハッピーエンドにどうしても偏りがちになる自分には素敵なお話。
寒い今日この頃、心の奥の方が熱を持っている。
2023年7月17日
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世界は救えないけど豚の角煮は作れる
- にゃんたこ
- KADOKAWA / 2021年1月20日発売
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この感性が、自分と似ていると思う人は多々いるんじゃないだろうか。
汚い想いや、言葉の取捨選択や、くだらない行動。
全ては自分自身から生まれてくるものである。
そこに意味はない。
そこから意味は後付けされて、形成されていく。
凄く、心地よかった。
ひとつの物事を、丁寧に優しく、ぐちゃぐちゃになるくらい憂慮すると、こんな言葉が紡ぎ出されるのかな。
全世界で、、ここに刺さる人が1人いる。
2023年2月14日
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天国はまだ遠く (新潮文庫)
- 瀬尾まいこ
- 新潮社 / 2006年10月30日発売
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死ぬと決意して、実行した。
傍から見ればそれでは死ねないと思っても、本人は死ねると思って、実行したんだ。
序盤に簡単に描き出されているけれど、それはとても重い。
思いはしても、実際に行動に起こすなんてなかなか出来ないように思う。
そんな、1度の経験が、いい方に傾いた。
その地で、その空気を吸い、その景色を美しいと、寂しいと、感じる他人は、元に戻る。
難しいことだけれども、疲れたら立ち止まったっていいんだよね。
そっから、また別の道があるんだから。
立ち止まる勇気なんて良く聞くけど、その勇気って結構な勇気だと思う。
でもいま、ここまで生きてきて、よかったと、感じるよ。
2023年1月29日
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いつか、眠りにつく日 (スターツ出版文庫)
- いぬじゅん
- スターツ出版 / 2016年4月28日発売
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日々、明日、死んでもいいと思って、やりたい事をやっている人は、この世に存在するのだろうか。
たまに、こうやって心を抉る物語を吸収する時以外、ないように思う。
ただ、なんとなく過ごして
気が付けば、ただなんとなく過ぎている。
大事な事は、こうやって気付けても、2、3日も経てば忙しさに忙殺される。
当たり前にある幸せもそう。
改めて、気付かされないと、どれだけ大切な事か、忘れている。
失くした時に後悔して、そしてまた同じ事の繰り返し。
愚かすぎる。
そして、それが人という生き物なんだと思う。
これまでどれだけ思ってきたか……
これが当たり前じゃないって
この幸せは、いつまでも続くものだって
何度思った事か。
また。忘れている自分がいる。
今、気付けて良かった。
生きて、今、自由に、やれるんだ。
やりたい事、やっていこう。
昨日酔っ払って家の鍵を失くしたんだ。
朝5時、絶望に打ちひしがれて、希望を持って屋上から侵入して、ベランダに飛び降りた。
窓の鍵は全部掛かっていた。
そこから見る朝日はそれはそれは綺麗だったよ。
業者に連絡して、3万5000…
やりたい事やっていこうぜ!
2022年10月24日
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機長からアナウンス (新潮文庫)
- 内田幹樹
- 新潮社 / 2004年8月28日発売
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自分の知る世界を、知らない人に伝えるのは骨が折れる。
興味がないなら尚更だ。
しかし、この語り草、引き込まれる。
それだけ魅力的な人物なんだろう。
もっと早く知りたかった。
彼の弟も、彼の人生も、もっと深く知りたいと思った。
勿論、空の事にも興味は尽きないけれど。
2022年10月24日
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203号室 (光文社文庫)
- 加門七海
- 光文社 / 2004年9月10日発売
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確かに、怪異は経験した者にしか分からない。
気味の悪さは感じるが、ただそれだけ。
文字を追えば。
実際に感じれば…まさにこの子と同じになるかもしれない。
そう、思うと、怖い。
2022年10月24日
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日替わりオフィス (幻冬舎文庫)
- 田丸雅智
- 幻冬舎 / 2018年12月6日発売
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まったく繋がる筈のない単語が繋がることによって、ここに当然の様にある話になる。
不思議なもので、そんなことある訳ないだろ?
なんて思いながら読んでるうちに、成程、そういうものかもしれないなと刷り込まれてしまう。
そして、考える。
こんな世界があったらいいのに、楽しいのにって。
きっと、心に刺さる一遍がある筈。
2022年7月3日
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招待客 (角川ホラー文庫 49-4)
- 新津きよみ
- KADOKAWA / 1999年12月1日発売
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ストーリーや結末はさておき。
人が恐怖を感じるのは、やはり自分の想像の域を遥かに越えていること。
幽霊なんて比じゃない。
想像の域の中にいる幽霊なんて比じゃないよ。
何を考えているか分からない、生身の人間の方がよっぽど怖い。
2022年6月28日
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それでも美しい動物たち 亜南極からサバンナまで、写真で知る「生き方」のリアル (サイエンス・アイ新書)
- 福田幸広
- SBクリエイティブ / 2017年11月16日発売
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なかなか身近に感じられない生き物の生態が垣間見えて面白い。
写真を撮るのもかなりの危険や忍耐が必要だよね。
2022年6月9日
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大島てるが案内人 事故物件めぐりをしてきました
- 菅野久美子
- 彩図社 / 2016年3月15日発売
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人が亡くなった物件か。
心理的瑕疵を気にするもしないも、人それぞれ。
そんな物件に関わる人達の、インタビュー。
2022年6月9日
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日本人でも知らない!? 外国人の大疑問
- 高橋陽子
- アルク / 2010年8月31日発売
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改めて考えてみると不思議な言葉だよね。
何気なく使ってるから、当たり前だけれども。
全てを把握してる日本人なんているのかしら。
2022年6月1日
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あかちゃんのカラダ図鑑 (幻冬舎文庫 て 2-4)
- 寺門琢己
- 幻冬舎 / 2005年12月1日発売
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なるほどと思う事が多々あって興味深かった。
自分も小さい頃はこんな風に動いていたのかと。
生命を育てるって大変や。
2022年6月1日
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左利きの人々 (中経の文庫 わ 4-1)
- 渡瀬けん
- 中経出版 / 2009年1月26日発売
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普段の何気なく、違和感なく、使ってるもの、動作。
左利きにはそんなことが…改めて知ることが多くて、興味深かった。
全てが逆になったら…戸惑うだろうなぁ。
2022年6月1日
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ファイアマンの遺言 (角川文庫)
- 秦建日子
- KADOKAWA/角川書店 / 2015年6月20日発売
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2時間ドラマを見てたような読後感で、心に迫ってくるものはなかった。
深く掘り下げれば面白いのかもしれない。
あまりにもあっさりしすぎて、消化不良。
2022年5月2日
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御不浄バトル (集英社文庫)
- 羽田圭介
- 集英社 / 2015年10月20日発売
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【御不浄バトル】
不安から逃れるように、壁に守られる僅かな空間をいかに死守するか。
隣に誰かいるという、スリル。
待ってる人がいるという焦燥感。
そんな狭い空間と、会社のストレスが交じり合う。
最早、性癖。
周りの異常性を訴える人間は、既に異常なのだ。
【荒野のサクセス】
近くにいたトイレのあいつが、こんなやつだったなんて。
なんか、読んでると悲しい。
果たしてサクセスなんだろうか。
空回りの虚しさが、寒くさせる。
2022年5月2日
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婚活中毒 (実業之日本社文庫)
- 秋吉理香子
- 実業之日本社 / 2020年8月5日発売
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【理想の男】
人が何を考えているのかなんて、分からないね。
それぞれの想いがあって、それぞれの視点から描き出される執念は...熟考しないと騙されちゃうね。
【婚活マニュアル】
なるほど。見方を変えるだけでそんな方法もあるのか。これは全てに通ずるものがある。
狡いなんて言わせない。
【リケジョの婚活】
1つの執念が、傍から見れば怪異な行動に表れる。
まぁ、そこまで好意を抱かれるのは嫌いじゃない。
【代理婚活】
人を表面で判断してはいけないね。
本質を、内面を、見なければ、本当を知ることなんて出来ない。
まぁ、誰も、他人の気持ちなんて分からないだろうけれど。分かった気になっているだけなんだ。人なんてものは。
2022年5月2日
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忌談 2 (角川ホラー文庫)
- 福澤徹三
- KADOKAWA/角川書店 / 2014年1月25日発売
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怖さ、気持ち悪さ、興奮する。
見てはいけないもの、聞いてはいけないもの。いけないものってのは人間、興味を注がれる。
読みたくもないのに、読んでしまう本…
2022年3月1日
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忌談 3 (角川ホラー文庫)
- 福澤徹三
- KADOKAWA / 2014年6月20日発売
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奇々怪々。ぞわぞわする。
生きているうちに経験することはほぼないだろう。
だからこそ、経験した者の心にはずっと深く突き刺さって、二度と抜けることのない棘があるのだろう。
しかし…経験は…したくない。
2022年3月1日
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スマート泥棒 (双葉文庫)
- 悠木シュン
- 双葉社 / 2017年6月15日発売
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人間関係がどんどん継ぎ足されていく。
そして、見えてた輪郭がどんどんぼやけていく。
光が当たっていない面を垣間見る時、ゾクゾクする。
だって、そうだろう?
見えないものが、空想と虚像を掻き立て、自分で納得する時、えも言われぬ程快感が突き抜ける。
2022年2月27日