幽霊船から来た少年 (ハリネズミの本箱)

  • 早川書房 (2002年12月11日発売)
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感想 : 7
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かつて「伝説の幽霊船」ことフライング・ダッチマン号に乗り合わせ、不老となった少年とラブラドール犬が悪い事業家の手から19世紀英国の田舎の村を救うために奮闘するという物語。
章立てが船での苦難の日々、羊飼いに助けられ生活する日々、約200年後のチャペルヴェール村での奮闘の日々となっており、全体のまとまりがやや薄く感じられた。ただ、それぞれの章の内容や雰囲気は悪くない。不遇な少年と犬の軽口も交えた信頼関係、海の脅威と船員たちの狂気、正体を隠しながらも善良な人々と協力し問題を解決していくという様式美は読んでいて心地よかった。同作者のレッドウォール伝説シリーズと同様に善玉悪玉をくっきり区別する作風で、料理も相変わらず美味しそう。これはこれでおもしろい内容だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年5月4日
読了日 : 2022年5月4日
本棚登録日 : 2022年5月2日

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