5月25日読了。保坂和志のデビュー作、西武線沿いの田舎に住む30近い会社員の「ぼく」の2LDKのマンションにやってくる猫や友人たちと、競馬友だちたちとの日常。本当に何も起きないのだが、何というか、小説を常に「ストーリー」や「伏線」「整合性」、「トラウマ的な出来事」の発生を予測しつつ期待しつつ読んでしまっている自分の固くなってしまった頭にとっていいリハビリになるような、そんな気がする・・・。「友人が泳ぎに行った」というシーンを読むだけで、「溺れるんじゃないか?二度と戻ってこないんじゃないか?」なんて思ってしまう当方が異常なのか。例えば居酒屋での話など、決められたストーリーもなければどんでん返しもないけれど、話しているその空気・思考の動きやとりとめもなく何も共有していないけれど「ただ、そこにいる」友だちの存在が一番面白いものなんだよねえ。
読書状況:読み終わった
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その他フィクション
- 感想投稿日 : 2010年5月25日
- 読了日 : 2010年5月25日
- 本棚登録日 : 2010年5月25日
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