トヨトミの世襲

著者 :
  • 小学館 (2023年11月30日発売)
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2024年4月5日読了。トヨトミ本家の血を引く息子・翔太への世襲に向け準備を進める統一と、後継者問題に揺れる「織田電子」の内情とは。尾張発の日本を代表する企業「トヨトミ自動車」の興亡を描くサーガ完結編。まあ1作目、2作目に比べると準備・取材期間も短かったのか、著者自身の考えも変わったのか、本作が一番フィクション味が強く著者の抱くロマンが溢れ出している印象を受ける。「織田電子」の話は興味深いが、トヨトミ自動車と全然関係ない話をさんざんされた上に「世襲」のキーワードでとってつけたように話をまとめられたような気もする。今勢力のある組織は、当然いずれも過去に強烈な成功体験があるわけだが、それを否定して新しい価値観・戦略を樹立しなければ衰退は必然である、ということなんだと思う。「創業家」だって天皇家じゃあるまいし、後生大事に拝み続けるようなもんじゃないだろう。しかし「第二のシリコンバレー」のコンセプトはさびしい、「親殺し」というくらいなんだからシリコンバレーを過去の遺物に追いやるような大きな野望は抱けないものか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他フィクション
感想投稿日 : 2024年4月7日
読了日 : 2024年4月5日
本棚登録日 : 2024年4月5日

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