2014年5月16日読了。1979~2010年の村上春樹のエッセイ・寄稿文・文学賞受賞時のあいさつやパーティでのスピーチなど、まさに「雑文集」。有名なエルサレムでの「卵と壁」のスピーチを含む、多くの未発表の文章が収録されているようだ。「口下手」と謙遜し自分の本業は長編小説にあるとする著者だが、どうしてあいさつの文章などは、ユーモアがあり「えっ、どういうことだろう」と聞き手が一瞬考える瞬間あり、かつ十分に短くて分かりやすいもので読ませる読ませる。デビュー当初のあいさつ、自身が経営していたジャズ喫茶やインタビューしたジャズメン、翻訳を手がけた作家、「アンダーグラウンド」に関連する「物語」への思い、など自身の思い入れの深い文章なども多く読むことができ、大変興味深い。この人の翻訳した小説ももっと読んでみたいものだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2014年5月16日
- 読了日 : 2014年5月16日
- 本棚登録日 : 2014年5月16日
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