2010年2月23日読了。今年は日本国内でのツアー(Zepp!!)も予定しているボブ・ディラン自らが書き下ろした自伝。これは2004年に刊行されたもので3部作の予定があるらしい。文中でも何度も言及されるが、さすがにケルアックやギンズバーグと同世代に影響を与え合って生きてきた「詩人」だけあり、詩的表現と人名・曲名など固有名詞の使い方から生まれる文章のリズムが音楽のように、大変心地よい。時系列は入り乱れ、語られる「当時の」ディランの思いと21世紀のディランの思いが交じり合う構成。ニューポート・フォーク・フェスティバルでのブーイングやザ・バンドとの共作などファンにとって外せない・重要なイベントと、ボブの中での感覚にはやはりずれがあるようで内容には偏りがあるが、この構成が一番「ボブの頭の中」の優先順位に近いものなのかもしれないな。続刊が出たならば是非読んでみたい。
読書状況:読み終わった
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ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2010年2月23日
- 読了日 : 2010年2月23日
- 本棚登録日 : 2010年2月23日
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