Hillbilly Elegy: A Memoir of a Family and Culture in Crisis

著者 :
  • William Collins (2017年6月1日発売)
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感想 : 3
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白人貧困層という言葉が妥当なのかどうかわからないが、オハイオの打ち捨てられたど田舎の町の壮絶な家庭環境から抜け出し、海兵隊に入隊しイラク戦争に従軍したのち、オハイオ州立大学、イェールのロースクールへと進んだ筆者による半生の記録。

アメリカ社会のモビリティの高さは、勃興する産業や雇用があるとそこに人が流れる一方で、いったんそのエリアの経済や産業が停滞した場合、どこに住み着いている人々の生活が荒むという一面を持つ。ラストベルトという言葉で表現される中西部は、1950/60年代は元気が良かったが、1970年代以降はアメリカの製造業が競争力を失うのと足並みを揃えて没落する。筆者の育った街の最大の雇用者であった製鉄所も川崎製鉄に買収される。

街全体の景気が悪くなる中で、筆者の母親のクズっぷりが凄い。もとはといえば祖母が相当エクストリームな人物なのだが、彼の母親は薬物中毒、安定しない配偶者との関係、子どもに対する暴力など、筆者がよくぞ生き延びることができたなと感心するレベルのジャンキー。

トランプ支持者の白人とか、オピオイドにハマる白人に関する報道や記事には多く接するけれど、いわゆる「ホワイトトラッシュ」クラス出身?の人物による著作は初めて読んだ。映画も見よう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年4月3日
読了日 : 2021年4月3日
本棚登録日 : 2021年4月3日

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