マハーバーラタ ナラ王物語―ダマヤンティー姫の数奇な生涯 (岩波文庫)

著者 :
  • 岩波書店 (1989年11月16日発売)
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感想 : 11
5

借りたもの。
『マハーバーラタ』の劇中劇。賢明な美丈夫・ナラ王が、魔王カリの理不尽な呪いを受けて賭け事に夢中になり、国を失って出奔。貞淑な妃・ダマヤンティーは森に置き去りにされたり。苦汁も辛辣も舐め、二人は再会し、国を取り戻すことができるのか!?

インドの文化は男尊女卑、女性の役割をかなり限定的にしていると思われがちだが、この物語でダマヤンティー妃は自分の意思で、かなり行動している(本人の人徳、神々の加護もあったが)。最も、インドの価値観において女性は女神のように敬われるか、邪険に扱われるかの二極化しているようだが……翻訳者・鎧氏が指摘しているように、“ナラ王”と題されながら活躍しているのは女性・ダマヤンティー妃だった。
魔王カリの呪いとは言え、可憐で愛している妃を思慮に欠ける発想で森に置き去り(妃を守る意思を放棄)にしておきながら、妃の「新たな婿選び」という奇策をうけて邪推するあたり、「自分の事を棚に上げて何を…」とも思える。

ギリシア神話の『クピドとプシュケ』のような最愛の人を希求し放浪する女性、『オデッセイア』のペーネロペーのような求婚の条件などを思い出す。

『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~-東アジア文化都市2019豊島バージョン-』
https://spac.or.jp/2019/mahabharata_toshima2019
を観劇して、読了。

舞台で語られなかった事の成り行き、理由や結末を理解。
商隊が象の群れに襲われたのは、野生の雄象が発情期だったからか……
弟王子から国を奪還するのに、結局賭けを使わなかったんだ…でも対抗するためにその技術を会得した訳で。
色々補完。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 神話 / 宗教
感想投稿日 : 2020年6月24日
読了日 : 2020年6月24日
本棚登録日 : 2020年6月19日

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