角栄さんのことを語る上で、一番近かったのは佐藤さん
をおいて他にはいないと思います。どれだけ「オヤジ」のそばにいたことを自負する男たちでも、「ママ」の存在は別格だったことでしょう。
単なる恋愛関係でもなく、かといって決して途切れることのない点では夫婦のようでもあり、それは、昭和の時代でしかありえない関係だったのかもしれません。
角栄さんが一番人間的で、一番素直に生きている時の表情を知る唯一の人だと思います。だれも、敵うひとのない、けれども最期を看取ることはできない苦しさが、書かれたあと何十年もたっているのに、痛みになって感じられる一冊です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2016
- 感想投稿日 : 2016年11月19日
- 読了日 : 2016年11月19日
- 本棚登録日 : 2016年11月19日
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