この翻訳(全集版)にはうまい所と首を傾げる所がある。「彼はプライドを自分に注射しようとした」とか、「憤りの視線が花環のあいだにぶらさがった、不調和に」とかは、後者に属する。ブライトン・ロックとは金太郎飴のようなもの。ある殺人事件を契機に、カトリック信者のチンピラとそのガールフレンドが死の淵に追い詰められる話。初期のグリーンにありがちな、切羽詰った場面転換が多い。やはり英語で読んでみないと感じがつかめないが、ペンギン文庫の2500円はバカ高い。
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和書
- 感想投稿日 : 2006年11月28日
- 本棚登録日 : 2006年11月28日
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