宿命の交わる城 (河出文庫)

  • 河出書房新社 (2004年1月7日発売)
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本棚登録 : 242
感想 : 23
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久し振りに手に取ったカルヴィーノ作品。

宿命の交わる城、あるいは酒場で、無言の客人たちがタロットカードを用いて、自らの物語を語る。誰も声を発さず、食器の触れ合う音だけが響いているような情景の中、カードが一枚一枚並べられていく度に、場の静寂が徐々に揺らいでいく。

純粋にカードの持つ寓意性を、語り手(著者)が妄想力によって紡いでゆく物語群。読み手の言語感覚や、想像力をぐらぐらと揺さぶってくる。
毎度の事だが、この作家は物凄い。

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感想投稿日 : 2007年11月20日
本棚登録日 : 2007年11月20日

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