パラノイアックな冷戦中の世界における終わりなき探求譚。増殖する記号、増大するエントロピー、それでも言語は横滑りし続け、無限の換喩的連鎖を形作る。歴史の闇に潜む謎の組織と次々に現れては消える奇妙な人々に翻弄される探求者エディパの姿は、読者のそれと重なる。ピンチョンの中では読みやすいとは言えやはり難解だが、めくるめくポストモダン的想像力に翻弄されるのは単純にエキサイティング。
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文学関連:洋書
- 感想投稿日 : 2005年12月14日
- 本棚登録日 : 2005年12月14日
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