少年法の問題・重みを突き詰めた小説。他の東野圭吾作品のようなコミカルな部分を殆ど排除しているため全体的に重たい作風となっている。罪を犯したにも関わらず罪から逃げようとする者、犯人に私刑を下そうとする者、その者を止めようと動く者、正義と法律の狭間で苦しむ者、それらの感情を利用しようとするマスコミ関係者など様々な人間達の正義や思惑が様々な場所を舞台に繰り広げられていくところが、とてもハラハラして面白かった。そして東野圭吾作品特有の伏線回収とミスリードも、中々面白かった。最初は密告者は中井だと思っていたが、まさかの人物でびっくりしてしまったがこの人も正義と現実の狭間で悩んでいたのだなぁと考えるとこの好意を攻めることは出来ないと感じた。もうすぐ、成人年齢も引き下げられるが、これからこの法律もどのように変わっていくかを見ていきたいと思った。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
長峰重樹:大塚明夫
織部孝史:杉田智和
丹沢和佳子:高山みなみ
木島隆史:緒方賢一
菅野快児:花江夏樹
菅野路子:ゆきのさつき
伴﨑敦也:江口拓也
伴崎幸代:日高のり子
中井誠:小野賢章
中井泰造:諏訪部順一
岩田忠広:平田広明
小田切和夫:津田健次郎
鮎村:森久保祥太郎
久塚:平川大輔
真野:三宅健太
川崎:遊佐浩二
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー小説
- 感想投稿日 : 2022年2月26日
- 読了日 : 2022年2月26日
- 本棚登録日 : 2020年8月25日
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