筆者とその息子さんが元底辺中学校に入学してからの約一年半の出来事をエッセイとして纏めた本。
クリスチャンな小学校に入学し、温室のような育ち方をした息子さんが元底辺中学校へ体験入学をした事がきっかけで社会の様相がそのまま反映されたリアルな学校生活を通して様々な出来事に向き合っていくという物になっている。本の中で差別、偏見、マイノリティとマジョリティ、LGBTQなどのセンセーショナルな話題が克明に描かれており、こんなことが世界で起きているのかという事が伝わってきて世界のリアルの一端を知ってとても面白かったです。
このような問題となっている物が多くシリアスではある物の、筆者親子の会話がクスッとなるような所も多く、飽きることなく読むことが出来ました。筆者と息子さんの問題に対する考え方の違いがとても面白く親子でもここまで違う物なのかと驚きました、親子といえど他人同士なためにこのような違いが生まれており、その違う物に対して筆者が一人の人間として向き合い理解しようとすることがこれらの問題を解決することに繋がるヒントなのかなと感じ、それがこの本の魅力なのかなと思いました。
続編となる本も出版されているようなので『2』も読んでいきたいと思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
教養
- 感想投稿日 : 2022年11月13日
- 読了日 : 2022年11月13日
- 本棚登録日 : 2022年1月10日
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