<感想>
ストーカーの心理を学ぶことで、執着心を捨てるヒントがあるのではと考えて手に取った一冊。逆自己啓発本というか、心が囚われた人間の行動を知ることができた。特定の誰かにつきまとうことは無いが、ストーカーが執着から離れて回復するきっかけや方法などは、妄想に囚われやすい人には参考になると思う。
見たい物だけを見る。納得できない現実は存在しないものとする。それがストーカーの心理のようだ。そのように現実を認識しているとどうなるかというと、周りの人間が間違った行動を取っているという「認知の歪み」が発生する。間違っている行動を是正させるため正しい行動がストーキングなのだろう。
「認知の歪み」が自分に向かえば鬱になり、相手に向かえばストーキング行為になる。
「自分だけは違う結果になるはず」という妄想は、仕事上でよく見かける風景だ。そういう角度で読むと、自己啓発の示唆に富む一冊であった。
<アンダーライン>
・ストーカーは相手に対して「疑問」や「疑念」、「要求」を抱いていて、その回答を相手から直接得ようとして「追及」している。その現われがストーキング行為
・彼らが渇望しているのは一般的な正論「一般解」ではなく、相手からの個別で具体的な回答、つまり「特殊解」なのです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2021年1月8日
- 読了日 : 2021年1月8日
- 本棚登録日 : 2020年12月19日
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