
本を読んでいる最中に何度も涙が出た。彼女が命をかけて自由を手にし、命の危険を冒してまで真実を伝えようとする姿に感動した。この本を読んで社会主義と自由のどちらが悪でどちらが善だとははっきり言えないと思った。勿論彼女の母国で起こっていたことは非人道的であったが、自由を手にした時彼女が混乱したように、自由は全ての責任を自分で負い、選択肢も自分で考える。常に頭を働かせている。自由がなければ考えることもなく、選択することもないから、そっちの方が楽だったかもだなんて思うこともあるだろう。しかし彼女は自由によって努力すれば叶うということを知った。自由がなければ努力してもしなくても関係ないことだからだ。何も知らなければ社会主義の国で生きていることが不自由だとは思わない。しかし韓国という自由ではあるが競争の激しい社会で、また新たな困難の中で戦わなければいけない。北朝鮮へ残った人々も、脱北した人々もどちらが最善だったかなんて、その人にしか分からないと思った。
- レビュー投稿日
- 2020年6月5日
- 読了日
- 2020年6月5日
- 本棚登録日
- 2020年6月5日
『生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った』のレビューへのコメント
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