日本辺境論 (新潮新書)

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本棚登録 : 4891
レビュー : 611
著者 :
kj_itoさん 教養   読み終わった 

日本人ほど日本人論が好きな民族はいないと良く言われる。
常に外からの目を気にして、遅れていないか心配している。
なぜそんなメンタリティが生成されたのか。
著者は日本は古代から辺境国家であった事に着目する。

・他国との比較を通じてしか自国の目指す国家像を描けない。
・アメリカのように「我々はこういう国家である」というアイデンティティが持てない。
・私たちは(開戦のような)きわめて重大な決定でさえその採否を空気に委ねる。
・辺境である事を逆手に取り、政治的、文化的にフリーな立場を得て自分たちに都合のいいようにする〜面従腹背に辺境民としてのメンタリティがある。
・後発者の立場から効率よく先行の成功例を模倣するときには卓越した能力を発揮するが、先行者の立場から他国を領導する事になるとほとんど脊椎反射的に思考が停止する。
・辺境民の特質として「学び」の効率に優れ、「学ぶ」力こそが最大の国力である。
・辺境民の特質は、日本語という言語の影響が大きい。

説得力がある民族論。著者は決してこれを悲観的に捉えている訳でなく、逆に辺境であることを受け入れて、独自の文化を世界に示していく方がいいと語る。大いに納得させられた。

レビュー投稿日
2010年1月3日
読了日
2010年1月3日
本棚登録日
2010年1月3日
2
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