ヒトラーの試写室 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2017年12月21日発売)
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感想 : 55
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第一次世界大戦後から第二次世界大戦終わりまでの時期。
俳優になりたかった男が、オーディションに落選するも、特殊撮影部に関わりをおくことに。そこにはわかり氏の円谷さんが課長として存在した。まだ黎明期のそれは、情熱と低予算で、創意工夫とメンバーの情熱だけに支えられていた。アメリカから石油が輸入できないようになって、日本の経済および軍備は逼迫する。大国からはじき出された日本とドイツは当然のように近く。プロパガンダのための映画製作がどの国でも当然のように政策の一環として行われていた。特殊効果を遺憾無く発揮したマレー海戦の映画の高評価により、ナチスドイツから日本に依頼が来た。主人公はドイツに渡り、初めは心通わないメンバーであったが、仕事を成し遂げて行く。戦争末期のドイツ、日本の負け戦を隠そうとするでっち上げの映画。国民にも隠される本当の姿。
終盤に近くにつれてどんでん返しの連続。息を持つかせぬ逼迫したストーリー展開で一気に読ませた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年4月15日
読了日 : 2018年4月15日
本棚登録日 : 2018年4月15日

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