正夢

著者 :
  • 青空文庫 (2000年1月19日発売)
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感想 : 4
5

幻想文学で有名な夢野久作の作品。
この「正夢」は短い作品でありながら、人間の本質がたっぷりと含まれていると感じた。
高価な指輪欲しさに1人の乞食を早とちりで殴りつけて気絶させる跛の乞食、その気絶した乞食の身体を裂いてでも金の指輪を手に入れようとする紳士。これらの人物はみな、自らの欲のため他人のことを思いやらずに行動する。これは人間の本質は悪であるという、性悪説に基づいているように思える。
そこでその対になる存在が、紳士の子供たちだ。彼らは見ず知らずの乞食を助けるために、母からもらった指輪を差し出す。子供たちの清らかで美しい心は、人の本質は善であるという、性善説を表していると考えられる。
我々はこの作品を通してヒトの本質についてより深く考えられるのではないかと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月31日
読了日 : 2020年1月31日
本棚登録日 : 2020年1月31日

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