沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)

著者 :
  • 文藝春秋 (2021年9月1日発売)
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感想 : 820
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ガリレオシリーズ9作目。今回の作品も面白かったです。殺人事件に関与する何人もの善良な市民が、他人をかばう為に沈黙する様は、正に「沈黙のパレード」です。
一方で、この殺人事件の被害者は、以前殺人事件を犯しながら、黙秘権を行使し無罪判決を勝ち取った「蓮沼」。
ガリレオシリーズ1作目から段々と個性が立ってくる「湯川」は、今回はアメリカから帰国して教授に昇進し、少しキャラが変わったようにも思います。
ミステリー小説の中で肝心なモノの1つはトリックだと思うのですが、このトリックが読んでいる途中で想像できてしまうのが少し勿体なかったです。しかし、東野圭吾のガリレオシリーズは、湯川の(チョット無理やりな)推理と(かなり緻密な)登場人物の心理描写にあると思います。この点は読みごたえがあって、実に面白かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年10月10日
読了日 : 2021年10月10日
本棚登録日 : 2021年9月13日

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