【概要・粗筋】
中高生を対象に、裁判の仕組みやその役割、そして、それに携わる法曹三者について平易な文章で説明する概説書。新版では司法制度改革に関する記述が加えられている。
法科大学院に入学する純粋未修者に対する刑事訴訟法の推薦図書。
【感想】
本書の目的は、第一章末に書かれているように「そもそも裁判とはどんなものか、法律家とはどんな人たちか、裁判はわたしたちにどんな可能性を用意してくれるのかといった問い(P6)」に対して筆者なりに答えることにある。
本書は具体的で豊富な事例を紹介しつつ、中高生を対象にしているにしては、訴訟以外の裁判や法曹三者以外の法律家についても言及しており網羅的でもある。しかも中高生でもわかるような平易な文章で説明されている。
第五章四節の、法律の解釈の多様性は裁判の公平と一見矛盾すると思われるが、その多様性こそが裁判官に解釈の適切さを強く要請することになる(P182-183)という指摘は新鮮だった。
☆x3.5
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
法律書
- 感想投稿日 : 2011年6月19日
- 読了日 : 2007年2月
- 本棚登録日 : 2011年6月19日
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