Finding Winnie: The True Story of the World's Most Famous Bear (Caldecott Medal Winner)
- Little, Brown Books for Young Readers (2015年10月20日発売)


6週間前に読んだ『プーさんの戦争』と同じ著者、同じテーマ。『プーさんの戦争』がコグマのウィニー目線だとすれば、こちらは(ウィニーを見つけた)コールボーン氏目線の作品と言える。
『プーさんの戦争』読後に本書と和訳版(『プーさんとであった日』)の存在を知ったが、ストーリーも大方知っているしと思い切って本書の方をチョイス!結論、こちらを後読みにして良かったかも。。
初めて『プーさんの戦争』を読んだ時は一つの児童文学作品として楽しめはしたけど、動物間の抗争といった想像上のエピソードがふんだんに盛り込まれており、思えば無理がある構成だったようにも思う。ベッドタイムストーリーにしてはやっぱり長かったし笑笑
一方で本書の方は話がタイトル負けしていない。英語らしいシンプルな言葉の並びのおかげかな。コールボーン氏やクリストファー・ロビン君がウィニーに巡り合うまでの物語を、ベッドタイムストーリーらしいホッとする言葉と優しいタッチで映し出してくれている。
絵本の醍醐味はイラストを眺めながらストーリーを追えるところだけど、本書はどのページの絵も伸び伸びとしていた。自分のお気に入りを挙げるとすれば…、
・コールボーン氏がウィニーを引き取った際に見せた、彼女(ちなみに雌!)の嬉しそうな横顔
・大きくなったウィニーがクリストファー・ロビン君を背中に乗っけているところ。(映画『グッバイ・クリストファー・ロビン』でこのシーンがあれば是非観てみたい!)
・ファミリーツリー。物語もこうして継承されていると再認識。この温かみが子供達にも伝播してくれると良いな。
もう一つ、コールボーン氏とのお別れ。『プーさんの戦争』においてウィニーは戦場に同行して氏の役に立ちたいという勇敢な印象のコグマだった。それが叶わず、別れの際は勿論寂しさも見受けられたが、ここではより大きな寂しさと愛情が短い文章に込められていた。
「離れ離れになっても大好きだからね」。その言葉を最後に噛み締め本を閉じる。なるほど、表紙絵もメッセージ負けしていない。
ouiさんのレビューを拝読し、別の視点で物語を探りたくなりました!改めてご紹介いただき有難うございました♪
- 感想投稿日 : 2022年4月3日
- 読了日 : 2022年4月3日
- 本棚登録日 : 2022年4月3日
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