未完作品の魅力。
終わらない物語。

墓地を見下ろす崖の上に住む男の、静かな生活。

「おるもすと」本編は半分くらい。
あとは吉田さんのエッセイになっています。
特別付録もあって、それもまた短い物語なのですが、灯台で余生を暮らす女性の素敵な作品でした。

わたしが読んだのは講談社版ですが、全てのページ、表紙、帯にいたるまで活版で印刷されたという世田谷文学館版も手にとってみたい。

2019年8月25日

読書状況 読み終わった [2019年8月25日]
カテゴリ 静謐な本

謎めいた暗号文を解読し、アクセルは叔父のリーデンブロック教授と共に地球の中心を目指す旅に出る…

夏なので空想科学小説をと思って、はじめてヴェルヌの作品を読みました。

鉱物学を教えているというリーデンブロック教授は、知識は豊富だけどせっかちで変わり者という魅力的な人物で、心配性で尻込みしがちなアクセルと良いコンビでした。
さらに、レイキャビークからガイドとして同行する寡黙なハンスも加わっての珍道中。

地底を冒険するということもまあおもしろかったんですが、メチャクチャなのに憎めない叔父さんとかアクセルの残念な感じとか、なにより超人的なハンスとか!三人それぞれのキャラクターが愉快でした。

ハンスがとにかく気に入りました笑

2019年8月18日

読書状況 読み終わった [2019年8月18日]
カテゴリ 理科的なもの

『ハードボイルド・ワンダーランド』で理不尽な目にあい続ける計算士の「私」と、『世界の終わり』で夢読みとして一角獣の頭骨の光をたどる「僕」。

交互に書かれる二つの物語。
SFであり、ファンタジーであり、ロマンスであり…シリアスな展開にもどこかユーモアがあって、ほんとうにもう、はじめの一行から、終わりの一字までずっとおもしろかった。

現実は、だれにとっても納得し難いことに溢れているけど、なにを強要されても心だけは自由というか、死に場所は自分で決めるんだっていう心意気というか。

村上作品の主人公の頑なさにいつも憧れます。

どうでもいいですが、作中の季節は秋と冬なのに、いつも夏に読んでしまう…たぶん、最初に読んだのが夏だったから夏に再読したくなるんだろうなぁ。

2019年8月15日

読書状況 読み終わった [2019年8月15日]

キトラ古墳をめぐる考古学のロマンと現代の政治的な抗争の取り合わせ。

またまた一気読みしてしまいました。
とにかく読みやすかった!

『アトミック・ボックス』の面々、とくに美汐の元カレである三ちゃんの活躍(?)にわくわくしつつも、可敦(カトゥン)さんの正体がなんであるか分からず・・そこが本書のキイなんですが、最後に明かされるまでわたしには想像できませんでした。むむむ・・

ヤグラカルという人物がなんとも魅力的で、この方が主人公の小説が読みたくなりました。

2019年8月14日

読書状況 読み終わった [2019年8月14日]
カテゴリ 歴史もの
読書状況 読みたい
読書状況 読みたい

村上さんの小説家としての「思惟の私的プロセス」をまとめた一冊。

語りかけるような文体ではあるけれど、職業作家としての根幹に関することなので、こちらとしても背筋を伸ばして拝聴する、というかんじ。
だからといってかた苦しいわけではなく、とてもわかりやすい。

小説家になる予定はないけど、何度でも読み直したい。手元に置いておきたい。こういう生き方もあるんだなって、励まされるというか…うまく言えません。

とにかく、村上さんの小説に対する姿勢を尊敬するし、これからも村上さんの作る「物語」を読み続けようとあらためて思ったしだいです。

2019年8月3日

読書状況 読み終わった [2019年8月3日]

シリアスとエンターテインメントがちょうどいい塩梅だった。

手に取ったのは、目次で「犬島」の文字を見たから。瀬戸内が舞台なのかな、くらいの軽い気持ちで。

それが、読みはじめたら止まらず…久しぶりに一気読みをしてしまった…今もまだ余韻のなか。

科学的なことも政治的なことも疎いけど、知っている島や町を美汐が逃亡していくのにドキドキしたしおもしろかった。権力に対して弱者である個人が勝つ、というのも愉快。

…でも、原子力発電所は今も稼働しているし、核保有国が存在するのもフィクションではないんだよなぁ。

2019年7月14日

読書状況 読み終わった [2019年7月14日]
カテゴリ 理科的なもの

地理学的な視点から日本を旅するエッセイ。

日本(の地理)って面白いなぁと、ちょうどいいんだなぁと、自国なのに知らないことばかりで、ふむふむそうなのかと思いつつ読みました。

まず最初が「富士」からで、山に登らないという判断もある、と書かれてあって、たいへんうれしい。それならわたしもできそう。

敬って遠ざかる。遠くから見て、見ることによってこの希有の山を賛美する。--p.13

ほかにも、白神山地、南鳥島、雨竜沼、などなど。

2019年7月10日

読書状況 読み終わった [2019年7月10日]
カテゴリ 旅に出たい

物語の魔力に満ちた一冊。
読むこと、そして創造すること。

新作の構想に悩む森見氏からはじまり、まったり読み進めていたのに、いつの間にか冒険活劇が展開されていて、読んでいるこちらまで「熱帯」にとりつかれたように夢中になっていました。

文字を目で追って読んでいるだけなのに鮮明な映像が目前に現れる感覚というか、実際に体験しているような感覚というか、そういう読書を通じた体験を小説としてまとめるとこうなるのでしょうか。

物語の中にまた別の物語があるという入れ子構造、なおかつ「四畳半神話体系」「夜行」のような平行世界の様相をみせる迷宮的な小説。「熱帯」の中で迷子になるのもこの小説の醍醐味ですね。

千一夜物語、いつか読んでみたいです。

2019年6月15日

読書状況 読み終わった [2019年6月15日]

カムパネルラの視点から、「銀河鉄道の夜」を語り直す…だけでは終わらなかった。

もっとファンタジーで、きらきらしたかんじかと思っていたのですが、中原中也(宙也?)さんの電波妨害による宮沢賢治という人の解釈とか、なんかもう小説というよりは論文みたいでした。

読後感としては、カムパネルラよりも中也さんの印象が強かった…
これはこれですごく面白かったですが。

ジョバンニが幼い頃の宮沢賢治の姿であり、カムパネルラは青年時代(恋をしていた頃)の自己投影、という説は、なんというか、そんな見方があるのかと、もう一度、「銀河鉄道の夜」を読み直したくなりました。

2019年6月15日

読書状況 読み終わった [2019年6月15日]
カテゴリ 幻想的なやつ
読書状況 読みたい

生きる、ということ。
死ぬ、ということ。

どちらも特別なことではなくて、日々は続いていって、命は繋がっていくんだなぁっていう話。

癌の末期で病床のナスミからはじまり、姉、妹、ナスミの夫、叔母、中学時代の元カレ…それぞれの一人称の短編が繋がって世界が広がっていく。

じんわりくる。

読みながら、星野源さんの「アイデア」みたいだと思った。

2019年5月13日

読書状況 読み終わった [2019年5月13日]
カテゴリ ランチのお供

絵画との遭遇(?!)を軸にしたドラマチックな短編集。

ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、そして東山魁夷。

人生のターニングポイントが一枚の絵画だなんてオシャレすぎる…

とくに最後の「道」がすてきでした。
マセラティを乗りこなすキャリアウーマン、という浮世離れした主人公も、原田マハさんの文章だと違和感なく読めるから不思議。

2019年4月7日

読書状況 読み終わった [2019年4月7日]
カテゴリ アートとか

現在進行形で進む物語。

登場人物が多すぎて、これ一冊で完結するのかしらと思っていたら続きものだった。

必然的に巻き込まれる詩人、暗躍する死神、真相を探る探偵、読者の司書…その他いろいろ、それぞれの思惑。

相変わらずの言葉遊びが楽しくもあり、なにがなにやら分からないなりに読み進めれば『大停電世界』が立ち上がってきてミブルイです。

続きが楽しみ。

2019年3月31日

読書状況 読み終わった [2019年3月31日]

読書状況 聴き終わった [2019年3月10日]
カテゴリ CD

読書状況 聴き終わった [2019年3月10日]
カテゴリ CD

コーヒー屋さんが選んだコーヒーに合う短編集。
太宰治、宮沢賢治、坂口安吾…
コーヒーが出てくる作品ではなく、現実のいろんなことをちょっと横に置いて、喫茶店でコーヒーを飲みながら読むのにぴったりな十作品。

「小説は、読まなければならないものではない。そこがコーヒーとよく似ている。コーヒーを飲まなくても、人は生きていける。どちらも、あってもなくてもいいけれど、あれば人生が豊かになる。だから、小説とコーヒーはよく合うのだ。」--p.260

と庄野さんが「おわりに」で書いているのですが、名言ですね。

読んだことのある作品もこういう形になるとまた雰囲気が違って読めるし、アンソロジーって面白い。

岡本かの子「鮨」はまた読み返したい作品になった。

2019年3月10日

読書状況 読み終わった [2019年3月10日]
カテゴリ 学生向け

はじめての野尻抱影。

著者紹介に「冥王星の命名者」とあるのを読んで、無条件に、コレ好キダと思った。

星々の随筆、十二ヶ月。
山口誓子の俳句を添えて。

うつくしい日本語の中に、知らない言葉がたくさんあって、それらが夜空の星みたいに光っていて、脳内でチカチカとまたたく。

野尻抱影さんの視線で自然を見てみたい。
隣に並んで同じ景色を目にしていたとしても、きっとわたしが見ている景色とは違う。

2019年2月14日

読書状況 読み終わった [2019年2月14日]
カテゴリ 理科的なもの

善良な市民の、生活の歪み。
静かに、じわじわと平穏が侵食され暴かれていく不安感。

図書館で借りたので返却期限までに全部を読めなかったけど、いつかちゃんと読みたい。
今回は、「まえがき」「巨大なラジオ」「ぼくの弟」「解説対談」を読む。

「ぼくの弟」について…
「ぼく」が、不機嫌な弟ローレンスのことを憎んでいるにもかかわらず常に気にかけていて、その倒錯気味な独白に読んでいてどうしようもない気持ちになった。

2019年1月19日

読書状況 読み終わった [2019年1月19日]

長い詩を読んでいる気分。

「パルプ」がおもしろくて、だからブコウスキーが好きだった作家ということでセリーヌに挑戦してみましたが…わたしにはまだ早かったようです。
途中までしか読めなかった…アフリカでの熱波の日々まで。

2019年1月6日

読書状況 読み終わった [2019年1月6日]
カテゴリ アウトサイダー

とてつもなく映像がきれい!猫すごい!
お金かかってるんでしょうね!
夢枕貘さんの原作というだけあって、幻術(?)とかファンタジー要素と歴史的なストーリーが見応えありました。
一回観ただけでは処理できない部分もあったけど…原作にある説明が映画だと割愛されてたりするのかな…ま、細かいところわからなくても大筋わかれば十分楽しめるし問題ありません。

ストーリーが壮大で、結局なんだかわからなくなりそうでしたが、悲恋ということですよね。
楊貴妃の死の謎。

李白が楊貴妃のために詠んだ(詠まされた?)という詩の内容が気になったので調べてみました。
「清平調子」という漢詩だそう。

雲想衣裳花想容
春風拂檻露華濃
若非羣玉山頭見
會向瑤臺月下逢

そうそう、染谷くんの空海さんが、つねに微笑してて色っぽかったです、笑

あと、RADWIMPSの「Mountain Top」は名曲すぎる。

2019年1月6日

読書状況 観終わった [2019年1月6日]
カテゴリ DVD
  • 銀魂 [DVD]

  • 福田雄一
  • ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント / 2017年11月22日発売
  • Amazon.co.jp / 映画
  • 購入する

江戸時代末期に宇宙人の侵略があり…という設定も、着ぐるみ感とかCGの違和感も、コメディだから問題なく楽しめました。
続きあるんですよね、ぜひ見なきゃ!

小栗旬さんは、ルパンのときも思ったけどやっぱり演技がうまいんですよね〜見ていてコスプレが関係なくなるんだからすごい。
あと、柳楽優弥さんのくわえ煙草がかっこよかった!眼福!ああいうのは、マンガのキャラクターだからできるかっこよさですよね。

原作マンガも読んでみたくなったけど巻数多いのかな…

2019年1月6日

読書状況 観終わった [2019年1月6日]
カテゴリ DVD

元旦からDVD観ています。
ニセ明さんはゆるゆる意味不明で、スタジオライブはカッコよくて、なんかもう新年早々幸せです。
あらためて「Friend Ship」が好きすぎる。

アルバムの曲は全体的にオシャレでしたー!
なんだよもー!
タイアップ曲も多いし、シングルカップリングとかも入ってるから、「はじめて聴く!」てのは少なかったですが、でもやっぱりアルバムになって聴けるのはいいなァ。

売れに売れてる星野さんですが、相変わらずどこかひねくれているというか孤独のにじむ歌詞に、素直じゃない人間としてはとても惹かれます。

01. Pop Virus
闇の中で 君を愛してる
刻む 一拍の永遠を

14. Hello Song
いつかあなたに いつかあなたに
出会う未来 Hello Hello

2019年1月1日

読書状況 聴き終わった [2019年1月1日]
カテゴリ CD
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