僕は、そして僕たちはどう生きるか

著者 :
  • 理論社 (2011年4月1日発売)
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本棚登録 : 1727
感想 : 296
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14歳の少年による、ある休日の記録。

自然や植物の豊かな描写の中で、
「僕は、僕たちはどう生きるか」について考えられている。


梨木さんの書く少女も女性も青年もすてきですが、
中性的で落ち着いた表現だから、少年の主人公をいつか読んでみたいとおもっていたんです・・・

そして、自分の存在意義とか哲学的なこと考えるならやっぱり、少年でなければと、おもうし、
理想や正しさをいやらしさなく語れるのは、少年の特権な気がする。

そんな象徴的少年に、コペルとユージンはぴったりでした。

たくさんの問題提起があって、
梨木さんから『あなたはどう考えますか』と言われている気分。

流されて、その他大勢で生きることは楽だしとても安全で、
でもそれに甘んじていると、なにも考えなくなる。

考えなくなることは、一番、怖い。


わたしがいま、この作品から受け取ったメッセージは、
「考え続けなさい」ということ。

読む時々によって、いろんな読み方ができそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 静謐な本
感想投稿日 : 2013年9月15日
読了日 : 2013年9月15日
本棚登録日 : 2013年9月14日

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