レインツリーの国 (新潮文庫)

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本棚登録 : 24056
レビュー : 2404
著者 :
aikawarikakoさん  未設定  読み終わった 

この本が出たころ、友達に「とてもいいから読みなよ」と勧められたことがありました。
でも難聴者の話だと知って読むのを躊躇して、何年も経ってしまいました。どうせ薄っぺらいんだろう、と。
いま読むに至ったのは、図書館戦争の映画化がきっかけです。おもしろそう、原作を読んでみようかなと思ったことからでした。
図書館戦争の第2巻「図書館内乱」では、途中失聴者の女の子が出てきます。その女の子についての説明や、その女の子が感じていることは、とてもきちんとした取材の上でなされているように感じました。
そこから派生した物語なら、「聴覚障害」だけが軸の物語じゃないんだろうと。

わたし自身も聴覚障害を持っています。生まれつきの難聴者。聾でもろうあでも途中失聴でもなく。
図書館内乱、そしてレインツリーの国でもう一文だけ付け加えて欲しかったとすれば、「生まれつきの難聴者」でも「口話を第一言語」としている人がいるということ。物語中で説明してくださった聴覚障害の人の中に、その真ん中の人間がいるんだということを書いてほしかったなあ、なんて、ワガママですが。

口話での生活でほとんど苦労しない私ですが、主人公の気持ちにはとても感情移入することができました。途中で何度も泣きました。
この物語に出会えてよかったと思います。

レビュー投稿日
2013年6月5日
読了日
2013年6月5日
本棚登録日
2013年6月5日
5
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