赤木かん子【公式】のおすすめ本リスト

滋賀県図問研第三弾

ラストはこれ!
読書障害の子どもたちへのサポート!

いま、学校に少なからずいる文字を読んだり書いたり、がしにくい子どもたちへはどういうサポートがあるか……。
なかに、日本語はいいけど、アルファベットがだめ、という話があって、そういうこともあるのか、と驚きました。
そりゃ、気がつかれにくいでしょう。
日本語は普通に読み書きできていたら!?

巻末のリストもありがたい。

三冊とも、いままで見た本の中では格段に読みやすい書体とページデザインだと思います。

というわけで、これも学校司書は必読!!だよ。

2018/07/13 更新

滋賀県図問研第二弾

これは主に弱視の子どもへのサポートをどうするか、という話なのですが、本だけではなく、廊下を歩くときには……、登下校で注意すべきところは……、と、とても細やかです。
でもって読んでて思ったんだけど、弱視の子どもだけへの特別なサポート、がない訳じゃないとは思うんだけど(つまり、普通の子にはそこまでいらないなっていうサポートね)弱視の子が見えやすいものは、たいてい、普通の子にも見えやすいんじゃないかと……。
そしてその中間の子どもたちも学校にいるはずです。
図書館のサインも、図書館で板書するときにも、ちょっとしたことで見えるようになるなら、そうしてあげたいと思う……。
というわけで、ヒント満載の、これまた学校司書必読の一冊です。

2018/07/12 更新

図問研にいって、読書工房の本を仕入れてきたのでご紹介します。
第一弾
「多様性と出会う学校図書館」

なんともそそられるネーミング……。
表紙も柔らかくとっつきやすいです。

そしてなかには、読書障害、全盲から、手話、難聴、からLGBTQまで、実に多種多様……。

そのなかのLGBTQのところに
“カミングアウトしようかどうしようか迷ったけど、横目で見たらセクマイの本がぶわ~って並んでて……。この人、めっちゃ勉強してくれてはんのかな、と思いました……”
という文章があって、そうだよな、図書館にも、きっちり棚は作るべき!だよね、やっぱり、と思いました。
図書館は、どの子にも味方にならなきゃいけません。

学校司書は熟読玩味するべき一冊です。

2018/07/11 更新

まだまにあったら
「リアルサイズ古生物図鑑」は、買い!
まだでてないけど、今月なかば発売。

2018/07/10 更新

◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第二十三回

・・・ 第二十三回 「あの夜が知っている」 ・・・

ナチスものです。
いまはアメリカで、成功して暮らしている主人公には、子どものときの記憶がありません。
あるとき、ドイツで瓦礫のなかに立っているところを発見され、アメリカに保護されたのです。
ところがある日、殺されそうになります。
原因は失われた記憶のなかにあるにちがいない、と自分の過去を探り出す、というミステリーなのですが、それだけ忘れたかったことですから後味はよくありません。
だから楽しい話しかだめなひとはダメね。
でもとても完成度の高い一冊なんですが……。

2018年07月10日

LGBTQの本棚から
第56回「普通じゃないけど」

今回紹介するのは『きらきらひかる』(江國香織)です。

この本の主人公の二人は特殊な夫婦で、妻の笑子は情緒不安定でアル中……、夫の睦月はゲイで恋人がいます。

これはまたキテレツな夫婦だなと思いますよね。
実際そこが気になって買った本でもありました。
でも読んでみると驚いたことに、笑子はとても真っすぐで純粋な人で、睦月は穏やかで誠実な優しい人なんです。
そこにキテレツさはなく、普通ではないかもしれないけれど、お互いを尊重し愛しあっている夫婦の姿がありました。

あらすじには
『奇妙な夫婦関係から浮かび上る誠実、友情、そして恋愛とは? 傷つき傷つけられながらも、愛することを止められない全ての人に贈る、純度100%の恋愛小説。』
とあります。

純度100%の純愛小説!!
読後にこの言葉をみると、なんてうまく表現するんだろうと感心してしまいます。

二人は男女的…異性愛的には愛し合っていないけれど、お互いを思いすぎて追い詰められてしまうくらいに純粋に相手のことを大切にしているのです…。

その二人を追い詰めるのは「普通のこと」なのです。
たとえば、夫婦で子どもを作ること、や、夫に恋人がいてはいけないこと、ゲイだったり精神的に不安定であったりしてはいけないこと……etc。

笑子は睦月に恋人がいることを承知で結婚しました。
結婚しても恋人(紺)と別れる必要はないと言い、恋人に会ってきたら?と提案し、それどころか睦月に紺との話をねだり、紺ごとまとめて愛する人です。
彼女は普通ではないかもしれないけれど、そこに不幸はなくて、彼女はそれを幸せと感じている……。

そうして睦月も不安定な彼女を優しく支え、冷静に接します。
正直うんざりしてしまいそうな笑子の症状(暴れたり、泣きわめいたり)にも真摯に向き合い、自分を恋人ごと受け入れてくれた笑子をとても大切に思っています。

そんな二人を周りの「普通」が追い詰め、崩していくのです。

子どもが欲しいわけでもない夫婦に「子どもを持つのは当たり前、自然なこと……」と“みんな”が言い、承知して、自分も大切に思っている夫の恋人の存在を非難し、二人のことをおかしいと責める……。

でも本人たちは一切それをおかしいと思っていないし、不満があるわけでもない。
むしろ幸せで、今の状況を変えたくないと思っています。

つまるところ、周りがとやかくいわなければ誰も不幸にならないのです…。

なのにうまくいかないのは、二人が「普通」じゃないから……。

子どもを作れという周囲に
『ほんとにみんなどうかしている、と言った。
「どうしてこのままじゃいけないのかしら。このままでこんなに自然なのに」
このままでこんなに自然なのに。自然という言葉の定義はともかくとして、堂々とそう言った笑子に、僕は胸が一杯になってしまった。』
と思う二人……。

睦月がゲイであることを非難されれば
『僕の妻は本当にくやしそうに泣く』
と睦月が表現するくらい、自分のことのようにくやしがる笑子……。

でも周りも悪いわけではない……。

「普通」ってなんなんだろう……。
読んでいくうちに、ぼくはよくわからなくなりました。
普通じゃなくても、二人は幸せで、それだけではだめだったのか……。

人生には時として、誰も悪くないのにうまくいかないことがあります。
それは各自の正しいと思うことや、譲れないことが噛み合わなかったりするからです。
どちらの意見もわかるし、間違ってはいない……。
でも、うまくピースがはまらない。

そんなとき「普通」を一度横に置いて考えることができたら、うまくいくこともあ...

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ようやく、子どもたちに出せるLGBTQ本が出ました!
これまでの本は正しくても難しかったり、大人はなんとか読めても子ども、特に小学生が自分で読める本は、ほとんどありませんでした(小説が読めるタイプの子なら「弟の夫」あたりは読めますが……)。

ものすごく易しい。
でも、問題は的確にとらえてくれていて、それをわかりやすく解説してくれるのです。
やっぱ、日本はマンガ、強いなぁ……。
うまい!
しかも主人公、小学生たちだよっ!
中の一人が、中学行って絶対学ラン着たくなかったから、五年生でカミングアウトしたんだ!
といってますが、修学旅行と制服は、彼らを押し潰すほど巨大な問題です。
あなたが精神的に女性だとしたら、男性用のお風呂に男子たちと一緒にはいれますか?
あなたが精神的に男性だとしたら、女の子たちしかいない部屋で一緒に眠れますか?
ってことなんですから……修学旅行って……。

とまどう教師や親の側もよく描けています(保険の先生、グッジョブ!)。
でも大事なのは、子どもたち本人が幸福であるかどうかじゃないっ?!
に思い至れば、子どもの側に立ちもどってくれる親たちです。

クラスメートがその子達の味方になるか敵になるかはまわりの大人しだいなのです。

LGBTQだけじゃなく、知的障害でほかの子にいじめられている女の子も出てくるところもうまいところ!
構造は同じなんだな、と小学生でもわかるでしょう。

これは今年、どこの学校でも絶対買い!!!
の一冊です。
秋田書店さん、ありがとう!

018/07/06 更新

「重要参考人探偵7」出ました!
でもって、完結です。
お父さんの死の謎を解決した圭は、遺体の第一発見者にならなくなるのです。
主人公たちが三人ともモデルなので、ジャニーズ系を使いやすく、なかなか派手なテレビドラマにもなりました。

018/07/06 更新

珍しく、ホームズものの、本格的なパスティーシュ、です。
訳せば、贋作ね。
(おちょくってるやつは、パロディといいます。真面目なやつはパスティーシュ)
文体的にちょっと若いな、というとこもなきにしもあらずですが、素晴らしくうまいです。
ホームズ好きにはこたえられないでしょう。

018/07/05 更新

たぶん、小中にウケるだろう一冊です。
ただし、超常現象の種明かし、してるので逆にがっかりされるかも……。

2018/07/04 更新

いま本屋さんで‘‘ナツ読’’フェアやってて、このリストがもらえます。
みらい、の売れ線だけしか載ってないから、迷ったらこれを買いなさい、と九州の山口さんがゆうとりました、ハイ。

2018/07/03 更新

◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第二十二回

・・・ 第二十二回 「暗い夜の記憶」 ・・・

これは知っている人はほとんどいないと思うけど、児童文学の好きな人ならたぶんはまる一冊だ。
文章はうまく、傷のない読みごたえのある作品だ。
日本と同じように、ロンドンでも集団疎開があった。
日本と違うのは学校のクラス単位ではなく、集団でいったさきで、一人ずつ個人宅に引き取られたことである。
あるとき、そのなかに一人の少年が混じっていた……。
リストにはなく、どこのだれかもわからない。
その子は用心深く本名ではなく偽名を名乗っていたのだ。が、そのうち本気で自分の名前を忘れてしまう……。
頭も気立てもよかった彼はそのままその村で大きくなるが、大人になったある日、ロンドンの通りに立った彼は、ふいに自分はここを知っている、という衝撃を受ける……。
かすかな、断片的な情景をたどり、彼は自分がどこのだれで、なぜ、疎開児童に混ざっていたのか、という謎を解き明かしていくのだ……。

もっと読まれていいと思うんだがなぁ、これ……。

2018年07月03日

スミソニアンの最新図鑑
買い!!!

2018/07/02 更新

LGBTQの本棚から
第55回 「レインボーフラッグ誕生物語―セクシュアルマイノリティの政治家ハーヴェイ・ミルク」

ハーヴェイ・ミルク、の名前を知っていますか?
アメリカで初めて、ゲイであることを公言して当選し、一年もたたずに暗殺された政治家です。
1970年代は、今よりずっと、LGBTQ、黒人、女性、いろいろな少数派に対して過酷だった時代です。
そのときに、世界を変えよう、変えなきゃ!
この世には希望が必要だ!とミルクは叫びました。
有名なバラク・オバマの演説も、ミルクの演説を踏まえているのです。
これは2018年に(今年だね)出版されました。
アメリカには学習マンガがないので、そのかわりに絵本でドキュメンタリーがたくさん作られるのです。
はたして日本の児童出版社野中で、この本を出してくれるところはあるのでしょうか?

2018年07月02日

これは、ジャワ島での、日本軍捕虜収容所、で子ども時代を何年も過ごした、オランダ人の1人の女の子の実話です。
インドネシアを占領していたオランダに勝った日本は、オランダ人を収容所に入れたのです。
日本では、インドネシアにそんなとこがあったなんて話そのものが知られていない、と思います。
そうしてこの一冊がとてつもなく素晴らしいのは、私たちはこんなことをされた、あんなことをされた、という恨みではなく、これは日本がどうとか、オランダがどうとかいう問題ではない、という視点から書かれていることです。
彼女のお母さんはいいます。
「たとえ私たちが解放されたとしても、アヒルのエサを横取りするガチョウは後をたたないでしょう。私たちはそれに対してなにかをしなければならないのよ」
と……。
そうして、ここで見たすべてを描きとめておきなさい、外の人たちに伝えなくてはならないのだから……と……。

このお母さんは、凄いとしかいいようがありません。
この極限状態で、子どもたちに本を読んでやり、勉強道具を自作し、こういう教育を子どもたちにしていたのです。

こういうのを見ると、日本の戦争児童文学が書いてない部分がどこか、わかります。
そうしてまた、20年も、日本でこの本を出してくれる出版社が見つからなかった、ということにもため息がでます。

徳間書店の上村さん。
この本だしてくれてありがとう!

できるだけ売ります。

なので、小中高、の学校は、買い!
ね!

2018/06/29 更新

これはとてもよくできた一冊です。
タイトルどおり、よくわかります。
なにしてるとこなのか、そこでどんな人が働いてるのか、そこで働くためにはどうすればいいのか。
さすがPHPは社会学には強いや。
ほかのものにいかないで、社会学作ってくれれば問題ないのに……。
小・中・高、これは買い!

2018/06/28 更新

なぜか去年から地図とデータの本が充実してきてるなぁ。
ありがたいことです。

2018/06/27 更新

◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第二十一回

・・・ 第二十一回 「ぬすまれた宝物」 ・・・

ウィリアム・スタイグの子どもの本で、たった100ページですが、大人をも十分満足させるでしょう。
ガチョウのガーウェンは、別にやりたかったわけではないのですが、王さまが大好きだったので、我慢して宝物殿の番人をしていました。
ところが……。
どんなに必死に頑張ってもお宝が消えていくのです。
そうして裁判にかけられたガーウェンは、
鍵は誰が持っているか?
私と王様だけです
と答え、有罪、といわれ、その上、それまで友だちだと思っていた人たちがふいっ、と顔をそらすのを見てしまいます。
絶望したガーウェンは空を飛んで逃げ出し、逃亡者の暮らしを始めるのですが……。
そうしてそこにはもう一人絶望した人がいたのです。
犯人です。
まさかガーウェンが有罪になるとは思わず、でももう怖くていいだせなくなってしまった彼は考えに考えてガーウェンを探しにいきます。
そう、これは犯人探し&冤罪事件の話なのです。
そうしてそれをリアルではなく動物を主人公にしてしまえば登場人物たった10人で表現できる……。
結末がどうなったかは、読んでみてのお楽しみ。
児童文学の強みを最大限活かした傑作です。

2018年06月26日

コンビニ本……なので安いです、か使えます。
中学以上に……。

2018/06/26 更新

LGBTQの本棚から
第54回「LGBTQの啓蒙ポスター」

ニューヨークの地下鉄が、ひとつ全部LGBTQの啓蒙ポスターだった。
LGBTQはクリエイティブだの、勇敢だの、と、ポジティブな言葉が並んでいました。
もちろんレインボーカラーで。

2018年06月25日

いままで誰も描かなかったであろう、零戦乗りの少年の話(著者の祖父の実話?)です。
カッコよかったから乗りたかった……出世したかったから乗りたかった……という主人公は友だちと笑い、遊ぶ、ごく普通の少年です。
でも、いざ出撃のときにマラリアで死にかけていた彼は取り残され、友達は戦死、彼は九死に一生を得ます。

美談でない、等身大の正直な戦争ものは珍しい……。
70年以上たって、やっといえるようになった、のかもしれません。
小学校からおすすめです。

2018/06/25 更新

落語家の桂雀雀さんが、子どものときを書いたものですが、ギャンブル依存の父親に愛想をつかし母親が出ていってしまったあと、借金取りから逃げるために父親も蒸発してしまう……。
一人になった少年が、町の人々に助けられて必死で生き延びる実話です。

自分だけじゃない、という情報はとても重要です。
自分のことをわかってくれる人がいる、ということも重要です。
こんなこと、学校の友だちには言えない……。
平和で子どもをやれてる人のなかで、自分は戦場帰還兵のようだった……と雀雀さんはいっていますが、そりゃそうだろうと思います。
たとえ話しても理解されなかったでしょう。
当時は町ぐるみ、児童保護施設のようなものだった、とも雀雀さんはいっています。
いろいろな見方といろいろな場所に分類出来ますが、子どもにとっては‘本当にあった話’でいいと思います。
小学校から、入れてください。
生き延びた、サバイバーの話は必要です。

2018/06/22 更新

これは学校は関係ないけど、司書は興味があるだろう本でしょう。
きれい。
で、安い。
790円だよ?
雑誌扱いだけど。
図書館だけじゃなくて、本屋も入ってる。
去年いった、ストックホルム市立図書館もあったよ。
で、日本はないの( ^ ^ )
オランダの教会を本屋にしたとこ、行ってみたいよね~

2018/06/21 更新

伝記シリーズのほうは、いままで一冊もない、レントゲンです。
放射線を世界で初めて発見した人ね。
それはまっすぐ核にもつながる道のはじまりでもあったわけなので、学校は買い!
でしょう。

2018/06/20 更新

◆◆ ベッドでミステリー ◆◆ 第二十回

・・・ 第二十回 「シカゴブルース」 ・・・

もういまとなっては、古き良き……の代表になってしまったかも、のフレデリック・ブラウン(小説の名手だったよ)の青春小説ミステリーです。
はすっぱな母親、影の薄い父親、母親そっくりの妹……にうんざりしてる18歳、エド、が主人公……。
彼はかなり頭が切れるので家族全部にうんざりしてたんですが、父親が殺され、たった一人の身内の、サーカスで働いてるアンブローズおじさんと犯人を探し歩くうちに、覇気のないしがない印刷工だと思ってたお父さんがおじさんと一緒に船に密航し、外国へいき、大冒険してたことがわかるにつれ唖然……&後悔の日々……。
お父さんのことバカにしてたもんね。
これは事件を解決し、少年期を脱していく一人の男の子の成長記なので、児童文学が好きな方は好みでしょう。
シリーズもので何冊かあります。

2018年06月19日

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