聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)

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レビュー : 19
赤木かん子【公式】さん 【連載】今日の一冊   未設定

久しぶりに面白い本を読みました。
イングランド、1890年……だからホームズとおんなしくらいだな……生徒七人の“聖エセルドレダ女学院”が舞台……。
女学院といっても勉強するんじゃなくて、女だてらに(と当時は当然のように思われていたわけですね)医者になりたい12歳(最年少)のルイーズから、ハンサムな男を見ると自分の魅力を試してみたくてたまらない奔放なメリー・ジェーンまで、要するに娘を良妻賢母にしたい(かつ、目の前から消えてくれればラッキーという)親からお嬢さんを預かって料理だの掃除だのを仕込む学校です。
というわけでこの七人は全員うちには帰りたくなかった……なのにある日曜日のディナーで校長と校長の弟が突然死んでしまう……。
警察に言うと親のところに帰らなければならない、かつ、仲良しの七人は離れたくない、というわけで、なんとこの七人は二人を庭に埋め、校長不在をごまかし、自分たちだけで生きていこうという無謀な賭けに出るのです。
入れ替わり立ち替わりやってくるご近所さんたちを必死になって撃退し、あげくのはては一人が校長のふりをしてごまかし、ここらへんはアメリカのドタバタ喜劇ですね、そのあいまあいまに、ルイーズは盛られた毒が青酸カリだということを証明し、誰が、なぜ、校長を殺したのか、という謎を解きにかかります。

で、これって殺人さえなければ完全に児童文学だと思うんだよね。
それを大人の本として、といっても東京創元社だからYAだって出してるけど、文庫本でだしてきたか~、ですよ。
もういよいよほんとに、児童書と一般文学は融合しちゃったな、と思います。
同じ創元文庫のSF、ビジョルドの“ヴォルコシガン”シリーズなんかも、昔だったらジュブナイルだよなぁ、と思う。
ジュブナイルにしちゃ分厚すぎるけど……。
面白いけど……。

はて
児童文学はいったいどうなっていくのでしょうか?

2017/03/27 更新

レビュー投稿日
2017年6月27日
本棚登録日
2017年3月27日
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