はじまりは、まっしろな紙

  • フレーベル館 (2020年11月13日発売)
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本棚登録 : 48
感想 : 7

1913年にアメリカに移住した一家の娘、ギョウ・フジカワは日本では馴染みのない絵本作家だと思います。
が、彼女こそ!
移民のアジア人の女性にもかかわらず、美術の大学へ行き、ディズニーの広報の仕事をし、絵本のなかの子どもたちを白人、アジア人、黒人、肌の色を問わず同じページに描いた初めての絵本作家なのです。
その絵本は最初拒絶されました。
同じページの中に白人と黒人がいるのは許されない、と編集者は言いました。
この絵本「Babies」は1963年に出版され、いままでに200万部も売れているそうです。
つまり、アメリカの黒人差別が問題にされ始めたのは、つい、最近のことなのです。
また、ギョウは、印税で支払うように要求した最初の絵本作家の一人だったそうです。
買い取りなら……200万部の売り上げはまるまる会社のものになっていたでしょうが。

そうして、その絵本はいまだに日本では翻訳発売されていず、絵本に親しんでいる大人たちのなかでも、ギョウ・フジカワを知っている人は少ないと思います。

やっと2020年に、キョウのことを描いてくれた伝記絵本が日本でもでました。
フレーベル館、ありがとう!

2021/07/08 更新

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 【連載】今日の一冊
感想投稿日 : 2021年7月5日
本棚登録日 : 2021年7月8日

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