復活(下) (新潮文庫)

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akane-koboさん 小説   読み終わった 

現在の日本が、太平洋戦争前の状況に似ている、という人が沢山いる。戦争をしたい連中が権力を握っている!
それ以外にも、帝政ロシア末期の状況にも似ていないだろうか?
例えば以下のような記述は恐ろしいくらい、今の日本に似ている。

p.37
「でも、人がほかの人といっしょに福音書を読んだからといって、その人を流刑に処すことのできるような法律がほんとに存在しているんですか?」
「いや、あまり遠くないところへ流刑にできますし、徒刑にだってできるんです。もし福音書を読んで、それを他人にむかって上から命じられているのとは違ったふうに説明した、つまり、教会の解釈をあえて批判したということが立証されさえすればですね。公衆の前で正教の教義を誹謗すれば、第一九六条によって移住流刑ですよ」
「そんなばかなことが」
「本当ですよ」

p.279
もし弱ってあえいでいる人間を見つけたら、隊列の中から連れ出して、日陰で休ませ、水をやったことだろう。そして万一、不幸な事態が起こったら、同情したにちがいない。ところが、連中はそれをしなかったばかりか、他人がそうするのまで邪魔をしたのだ。これはつまり連中が目の前に人間と人間に対する義務を見ないで、ただ勤務とそれが要求するもののみを見ているからだ。そのようなものを人間関係の要求よりも上に置いているからだ。それがすべての原因なのだ。

レビュー投稿日
2013年12月15日
読了日
2013年12月15日
本棚登録日
2013年12月15日
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