儒教と負け犬

著者 :
  • 講談社 (2009年7月1日発売)
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本棚登録 : 171
感想 : 25
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名著『負け犬の遠吠え』から6年経ち、止まらない晩婚化少子化の現状に、酒井さんがバブル世代特有のもの以外にも要因があるのでは?と思い立ち、儒教という切り口で東京とソウルと上海の負け犬事情を語った本です。これもまた名著。そして文庫版の解説はあの上野千鶴子先生。上野さんも言う通り、座談会にアンケート、そして調査に裏付けられていてとても社会学的で読み応えがありました。でも堅苦しくなく、身近な話題をざっくばらんに噛み砕いてくれて、気軽にサクサクと楽しんで読めます(書かれていることどもはなんともやりきれないというかもの悲しい面もあるのですが)。三つの都市に共通のこと、全然違うこと、ともに大変面白く興味深く読了。負け犬も勝ち犬も、勝敗の付いていない犬(私はコレ)も、男性も、たくさんの人に読んでほしいです。今回は男性や勝ち犬に対しても遠吠えはなく、静かに自らを見つめ分析しているので誰でも読みやすいと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 興味・趣味
感想投稿日 : 2012年7月6日
読了日 : 2012年7月6日
本棚登録日 : 2012年7月6日

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