旅路 (中公文庫)

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本棚登録 : 95
レビュー : 8
著者 :
Akikoさん エッセイ   読み終わった 

藤原ていさんの代表作、「流れる星は生きている」は私の人生のバイブル…と言っても良いほど大切な本ですが、この「旅路」は、「流れる星は~」がいかにして生まれたのかもわかる、ていさんの半世紀。なので、とっても読む価値がありました。
「流れる星は~」でもていさんの精神的な強さ、美しさに心を打たれるが、女性が自分の夢や希望を抱き続けるのが難しかった少女時代に、なんとなく安易な道を選ぶ(たとえば結婚とか)のではなく、夢を持っていたこと、・・・でも結局一目ぼれ的に新田次郎氏と結婚したいきさつなども面白い。
そして「流れる星は~」に詳しく書かれている引き揚げ時の記録は、そこには書かれなかったことをちょっと入れつつ、端折った感じで書いてあるのかな?それでも十分に読み応えがありました。とにかく、「絶対に生きて、子どもたちを守って日本へ帰りつくのだ」という意志がすごい。なんの理屈も抜きに、ただ「生きる」「生き続ける」ことの尊さがずっしりと重く心に訴えかけてくる。そして、どんな状況下で、どんな思いで「流れる星は~」を書いたのかも書かれていて、本当に感動した。
私は平和な時代に生きて、ぬくぬくとごく普通に年をとってきたけど、自分の人生を振り返ったときに、「私の人生をかけて、このことを子どもたちに絶対に伝えたい」という熱いものを持っていたいと思った。そうなれるように一生懸命に、人に恥じない生き方をしよう。

レビュー投稿日
2019年11月10日
読了日
2019年11月10日
本棚登録日
2019年11月10日
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