噺家の円紫さんシリーズの第三作。
第一作を読み、第二作をスキップしてしまいました。
主人公の女子大生が卒業した高校で起きた女子高生の飛び降りにまつわる謎を解明していくというもの。
物語の前半は主人公の女子大生が、当時の関係者に話を聞いて回り、後半になってようやく、円紫さんの出番と言う流れです。
事件自体はそれほど、複雑ではありませんが、若いころの過ちは人に相談しにくく、閉じられた空間として存在する場合、決して一過性のものではないと言う事。
人は生まれるところは選ぶことができない。どのような人間として生まれるかも選べない。気が付いた時には否応なしに存在する自分というものを育てるのは、あるときからは自分自身であろう
と円紫さんは言います。外部の要因が働くこともあるかもしれないけど、最後にどのような人間になるかを決める権利は大方、自分にあるということか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
北村薫
- 感想投稿日 : 2013年4月14日
- 読了日 : 2013年4月14日
- 本棚登録日 : 2013年4月14日
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