「言葉の力」は家庭で伸ばす: 齋藤孝の実践母親塾 今日からできる最強メソッド

著者 :
  • 旺文社 (2006年5月1日発売)
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[江戸川区図書館]

「斎藤隆の実践母親塾 子供の能力を確実に引き出す!」の続編的な一冊。

【1章】
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◾︎「言葉の力」が必要(⇒2章)
抽象語などの語彙(論理的思考)、対義語(対立する二つの概念を並べて違いを述べる)、慣用句、四字熟語など、音読の重要さ→「〜実践母親塾〜」を参照。

要約力(⇒3章)、見通し力(⇒4章)、文脈力(⇒5章)など→本書

◾︎「知性、感情、意志、健康な体」が必要

【2章】
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◾︎伴走、声かけ、習慣づけ
子供のうちはまず勉強の習慣をつけさせるとさことが大事!
・遊びは勉強のあと
・つくえに向かっていられるよう訓練する。(1年生は10分スタート→30分を目標に、時間出来たら内容で、内容できたら正答率で、大事なのはその時々の「目標」を一つに絞り、その点だけ褒める
・「声かけ」をする。

◾︎家庭では問題集
・1人で解けるレベルで例題と解答の充実しているもの
・問題集専用ノート
・ストップウォッチ
を準備して、
・やりっぱなしで終わらない
・間違えた問題は赤マルして重点復習
・間違えやすい問題のポイントを書き出す

◾︎毎日の中で
・出来る気分を味わわせて、高学年になったら自分で目標設定、クリアすると達成感
・そのためには春休みに1年分の予習を
・自己肯定力を育む
・科学の面白さに触れる
・個室に閉じこもらせない、ゲームは3時間以上で攻撃性増す

【3章】
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◾︎「要約力」をつける
・訓練でつく、欧米人のコメント力を見習え
・要約力があれば、差別化、付加価値の向上など、戦略的思考が構築できる
・要約力があると、理解力が優しさを生む
・アニメでおもしろい要素を3つ言わせ、その理由を3つ聞く。(上級編では主観的な面白い要素ではなく、客観的な重要な要素を選ばせる)

・日記や作文を書く前にポイントだけをメモさせて優先順位をつけてもらう(今日だけに起ったこと、斎藤氏は小1の1年間でノート10冊に!…やはり昔に比べれば字はかけるようにはなったけど、日記は一緒に考えるといいのかも)。テーマを絞り込み、変化を探してメモをとれば、これが作文の要約に。
・要約力を鍛えるには、三色ボールペンチェックし、覚える単語は3つセットにし、3つのポイントを挙げさせ、ストーリーを3つにまとめさせる。

【4章】
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◾︎「見通し力」をつける
・先の見通しが立つ人は、自分がいま直面していることの意味や目的がわかるのでそのことを苦にしない。
・不安の原因を探す。分からない時はお母さんが「段取りを組んで手順を示す」
・「スアタマ」がいい子は見通し力があり、まわりが何をやっていて何をのぞんでいるかもわかる。問題点を早くかつ正確に発見し、それを解決力につなげることのできる力を身につけている。
・伸びていく子どもには先を見通す力があり、「何年後にはこうなっていたい」という明確なヴィジョン、ゴール、目標のようなものをきちんともっている。

・中村選手は「サッカーノート」に「将来のあるべき自分の姿」、「数年後の目標」、「明日はどういう課題でサッカーに取り組むか」、「試合できづいたこと、良かったこと、悪かったこと」を控えて日々の練習をこなしていた。Ex. 高校生の時は、「長期:世界的なプロサッカー選手になる」、「中期:5年後にJリーガーになる」、「短期:1年後に高校選手権で優勝する」(by 「素顔の勇者たち 中村俊輔 世界へはなつシュート」)

・目標の優先順位を考える、そのためには3色ボールペン(赤:すごく大事、青:まあ大事、緑:おもしろい)を活用して、「やるべきことベスト3」を考える。
・メモ⇒マニュアルに発展する。「3つのポイントカード」を使う。

【5章】
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■「言葉の力」の集大成は「文脈力」
・客観性が必要なのに、「価値観」ではなく「価値感」という主観を重宝する今の風潮は「言葉の力の堕落、知性の低落傾向」。
・基本トレーニングは「読書」、3色ボールペンで読んでそれぞれが相手のものを見ずに線を引く。(Cf. 「実践母親塾 子どもの能力を確実に引き出す!」)
・「歴史番組」では、因果関係を整理することで文脈力を養い、ポイントの画面で注意を促し、難しい言葉やことがらを説明して、見終わったら内容に関して質問をする。
「30秒プレゼンで」おすすめの本や映画などを30秒間で第三者に説明させる。
・テレビや映画、漫画も使える教材でいいが、それを観てから「原作本」などを読んで「会話」する。
・インターネットもいいが、それこそ子供には「識別能力」がない。ただ、その力は小中学生では急がず、、運動や声出し、漢字を覚えて、あきらめない心や思いやりの心を身につけるべき。
・情報は「目的」をもって集めて「情報センス」を磨く。常に「複数の視点(情報源)」をもち、情報源の「精査力」も磨いた上で、自分自身の意思で判断する。「主観」は大事だが、その台の下には「客観」という大きな台が必要。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自分用
感想投稿日 : 2014年11月4日
読了日 : 2014年11月6日
本棚登録日 : 2014年11月4日

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